仕組み解説公開日 読了目安 約12分

JANコードのチェックデジットの計算方法|3と1をかけて足すだけ。手計算の例・Excelの式・ITF-14・ISBNまで

JAN コードの最後の1桁は「チェックデジット」と呼ばれ、前の12桁から計算で決まる確認用の数字です。商品登録で12桁しか分からないとき、取引先から届いた13桁が正しいか確かめたいとき、自分で計算できると便利です。この記事では、右から 3・1・3・1… をかけて足し、10 から1の位を引くという計算のしかたを、実際の13桁で1桁ずつ追って説明します。JAN コード13桁の内訳(45・49 の国コード、事業者コード、商品アイテムコード)、短縮タイプの8桁・UPC-A・集合包装用の ITF-14・書籍 JAN コード・インストアコードでの計算、11 で割る ISBN-10 と X の意味、Excel・Google スプレッドシートの式、チェックデジットで見つかる間違いと見つからない間違い、よくある計算ミスまでまとめます。

結論:右から 3・1・3・1… をかけて足し、10 から1の位を引く

JAN コード(13桁)のチェックデジットは、最後の1桁を除いた12桁から次の手順で求めます。この計算方法は「モジュラス10/ウェイト3・1」と呼ばれ、JAN コードの国際的な呼び名である EAN-13(GTIN-13)のほか、8桁の短縮タイプ、アメリカの UPC-A、段ボールに使う ITF-14 でも同じです。

  • ① 12桁を、右端(チェックデジットのすぐ左)から順に 3・1・3・1… とかけていく
  • ② かけた数をすべて足す
  • ③ 合計の1の位を 10 から引く。それがチェックデジット
  • ④ 合計の1の位が 0 のときは、チェックデジットも 0(10 ではない)

例として 456995111617 の12桁で計算してみます。12桁のときは、左から数えて奇数番目に 1、偶数番目に 3 をかけることになります。

位置(左から)123456789101112
数字456995111617
かける数×1×3×1×3×1×3×1×3×1×3×1×3
積41562791513118121

積を全部足すと 4+15+6+27+9+15+1+3+1+18+1+21=121 です。1の位は 1 なので、10-1=9。チェックデジットは 9 で、JAN コードは 4569951116179 になります。

以下では、13桁の中身、ほかの種類のコードでの計算、ISBN-10 のような 11 で割る方式、Excel の式、チェックデジットで見つかる間違いと見つからない間違い、よくある計算ミスの順に説明します。この記事の数字は、すべて JAN コード チェックデジット計算ツールと同じ計算で確かめたものです。

JAN コード13桁の内訳:国コード・事業者コード・商品アイテムコード・チェックデジット

日本の商品についている13桁の JAN コードは、先頭から「国コード(GS1 プレフィックス)」「事業者コード」「商品アイテムコード」「チェックデジット」の順に並んでいます。日本の事業者は GS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)に申し込んで、45 または 49 から始まる GS1 事業者コードを受け取り、その後ろに自分で商品ごとの番号を振ります。

事業者コードの桁数(45・49 を含む)商品アイテムコードつけられる商品数チェックデジット
9桁(いまの標準)3桁(000〜999)1,000 品目1桁
10桁(品目が少ない事業者向け)2桁(00〜99)100 品目1桁
7桁(古くから登録している事業者)5桁(00000〜99999)10万品目1桁

どの組み合わせでも、チェックデジットを除くと12桁になり、計算方法は変わりません。チェックデジットは番号を決める人が自由に選ぶものではなく、前の12桁が決まれば自動的に1つに決まります。

先頭の数字意味
45・49日本(GS1 Japan が割り当てた番号)
00・01・06〜13アメリカ・カナダ(UPC を13桁で表したもの)
02・20〜29インストアコード(お店の中だけで使う番号)
69中国
880韓国
471台湾
978・979書籍(ISBN)
191・192日本の書籍 JAN コードの2段目(分類コードと本体価格)

なぜ「右から」数えるのか。8桁・12桁・14桁でも同じ式が使える理由

チェックデジットの計算で 3 をかけるのは、「チェックデジットのすぐ左の桁」から1つおきの桁です。左から数えると、13桁の JAN では偶数番目、8桁の短縮 JAN では奇数番目と、桁数によって入れ替わってしまいます。右から数えるルールなら、どの長さのコードでも同じ手順で計算できます。

  1. 1

    チェックデジットを除いた数字を書き出す

    13桁の JAN なら12桁、8桁の短縮 JAN なら7桁、14桁の ITF-14 なら13桁です。13桁が手元にあって確かめたいときは、最後の1桁を外します。

  2. 2

    右端の数字に 3 をかけ、そこから左へ 1・3・1・3… とかける

    右端が「×3」になるのは、どの種類のコードでも同じです。

  3. 3

    積を全部足し、1の位を見る

    合計が 121 なら 1、合計が 50 なら 0 です。10 で割った余りと同じです。

  4. 4

    10 から1の位を引く。1の位が 0 ならチェックデジットは 0

    「(10 -(合計 ÷ 10 の余り)) ÷ 10 の余り」と書くと、0 の場合もまとめて1つの式で表せます。

短縮タイプ(JAN-8)の 4901234 で計算すると、右から 4×3+3×1+2×3+1×1+0×3+9×1+4×3=12+3+6+1+0+9+12=43。1の位は 3 なので 10-3=7 で、8桁は 49012347 です。4512345 なら合計がちょうど 50 になり、チェックデジットは 0(45123450)です。

種類別の計算例:JAN-8・UPC-A・ITF-14・書籍 JAN・インストアコード

GTIN と呼ばれる商品コードのなかまは、桁数が違ってもチェックデジットの計算は同じです。種類ごとに、チェックデジットを除いた桁数と計算例をまとめました。

種類全体の桁数計算に使う桁数例(チェックデジットを除く)合計チェックデジットできあがり
JAN-13(EAN-13)131245699511161712194569951116179
JAN-8(短縮タイプ)87490123443749012347
UPC-A(アメリカ・カナダ)121103600029145582036000291452
ITF-14(集合包装用)14131456995111617124614569951116176
ISBN-13(書籍 JAN 1段目)13129784101010015649784101010014
書籍 JAN 2段目13121920093015007641920093015004
インストアコード(価格入り)13120212345003987550212345003985
  • UPC-A:先頭に 0 をつけると13桁の JAN(EAN-13)として読めます。0 は何をかけても 0 なので、チェックデジットは変わりません(036000291452 → 0036000291452)。
  • ITF-14:単品の JAN からチェックデジットを外した12桁の前に、入り数の違いを表すインジケータ(1〜8)を1桁つけ、チェックデジットを計算し直します。元の JAN の末尾 9 が、ITF-14 では 6 に変わっている点に注意してください。
  • 書籍 JAN コードの2段目:「192 + C コード(分類コード)4桁 + 本体価格(税抜)5桁」の12桁にチェックデジットをつけます。例は C0093(一般・単行本・日本文学の小説)、本体 1,500 円です。
  • インストアコード:02 と 20〜29 から始まる、お店の中だけで使う番号です。例は「02 + 商品番号 12345 + 価格 398 円」で、レジで価格を読む設定にして使います。

ISBN-10 は 11 で割る。チェックデジットが X になる理由

2006年までの本についている10桁の ISBN は、JAN コードとは違う計算をします。最初の9桁に、左から 10・9・8・7・6・5・4・3・2 をかけて足し、合計を 11 で割った余りを 11 から引きます。答えが 10 になったら X、11 になったら 0 と書きます。

ISBN-10 の9桁かけて足した合計11 で割った余り11 - 余りチェックデジット
4-10-10100140+9+0+7+0+5+0+0+2=63833(4-10-101001-3)
4-10-00007440+9+0+0+0+0+0+21+8=78110X(4-10-000074-X)

X はローマ数字の 10 です。11 で割る方式では答えが 0〜10 の11通りあり、1桁の数字では書ききれないため、10 だけを X で表しています。X は誤植ではないので、通販サイトなどで検索するときもそのまま入れてください。

ISBN-10 を13桁にするときは、先頭に 978 をつけ、最後の1桁を JAN コードと同じ方式で計算し直します。4-10-101001-3 は 978-4-10-101001-4、4-10-000074-X は 978-4-10-000074-0 になります。13桁の ISBN は JAN コードそのもので、本の裏表紙の1段目のバーコードとして印刷されています。

Excel・Google スプレッドシートでチェックデジットを出す式

A1 セルに12桁の JAN コードを入れておき、別のセルに次の式を入れるとチェックデジットが出ます。Google スプレッドシートでも同じ式が使えます。

やりたいこと式(A1 に番号)
12桁からチェックデジットを出す=MOD(10-MOD(SUMPRODUCT(MID(A1,{1,3,5,7,9,11},1)*1)+SUMPRODUCT(MID(A1,{2,4,6,8,10,12},1)*3),10),10)
12桁から13桁にする=A1&MOD(10-MOD(SUMPRODUCT(MID(A1,{1,3,5,7,9,11},1)*1)+SUMPRODUCT(MID(A1,{2,4,6,8,10,12},1)*3),10),10)
13桁が正しいか確かめる(TRUE なら正しい)=MOD(SUMPRODUCT(MID(A1,{1,3,5,7,9,11,13},1)*1)+SUMPRODUCT(MID(A1,{2,4,6,8,10,12},1)*3),10)=0

MID(A1,{1,3,5,…},1) で奇数番目の数字を取り出して 1 をかけ、偶数番目には 3 をかけて足しています。左から数えて偶数番目に 3 をかけるのは、12桁の JAN のときだけ成り立つ書き方です。短縮タイプの7桁や ITF-14 の13桁に使うときは、右端に 3 がかかるように位置の組を入れ替えてください。

  • セルの書式を「文字列」にしてから番号を入れる。数値のままだと、先頭の 0(UPC やインストアコードの 02)が消えたり、4.57E+12 のような指数表示になったりする
  • CSV から貼り付けた番号は、前後に空白やハイフンが入っていないか確かめる。MID は空白も1文字として数える。CSV を Excel で開くと商品名が文字化けするときはCSV の文字化けの直し方を参照
  • 13桁の列に誤って12桁の式を使うと、13桁目が無視されて別の答えになる

チェックデジットで見つかる間違い・見つからない間違い

チェックデジットは、バーコードの読み間違いや手入力の打ち間違いを見つけるためにあります。ただし、すべての間違いを見つけられるわけではありません。JAN コードの方式で見つけられる範囲は次のとおりです。

間違いの種類見つかる割合理由・例
1桁だけ違う100%1 や 3 をかけて 10 の倍数だけずれる数字の組がないため、必ず合計の1の位が変わる
隣どうしの入れ替え約 89%(90 通り中 80 通り)2つの数字の差がちょうど 5(0と5、1と6、2と7、3と8、4と9)のときだけ見逃す
2桁以上がばらばらに違う約 90%たまたま合計の1の位が同じになる確率がおよそ 10 分の 1

たとえば 4569951116179 の9番目と10番目(1 と 6)を入れ替えた 4569951161179 は、チェックデジットの確認をそのまま通ってしまいます。1 と 6 の差が 5 だからです。一方、末尾の 7 と 9 を入れ替えた 4569951116197 は正しくないと判定され、ツールでは「隣どうしを入れ替えると正しくなる候補」として 4569951116179 が出ます。

チェックデジットが合っていても、その番号が実在する商品とは限りません。取引先から届いた一覧の確認では、チェックデジットで打ち間違いを減らしたうえで、商品名や規格と照らし合わせるのが確実です。

よくある計算ミスと、チェックデジットだけでは足りないこと

  • 左端から 3 をかけてしまう:13桁の JAN は左端(先頭の 4)には 1 をかけます。3 から始めると、ほとんどの場合違う答えになります
  • 合計の1の位が 0 のときに「10」と書く:チェックデジットは必ず1桁で、この場合は 0 です
  • 13桁にさらにチェックデジットをつける:13桁がすでにあるなら、最後の1桁がチェックデジットです。確かめたいときは外してから計算します
  • 合計を 10 で割った「商」を使う:使うのは余り(1の位)です
  • ISBN-10 の X を消す・0 にする:X は 10 を表す正しいチェックデジットです。13桁に直すと別の数字に変わります

また、チェックデジットを正しく計算できても、それだけでは正式な JAN コードになりません。お店や通販サイトで売る商品には、GS1 Japan で事業者コードを登録し、その範囲の番号を使う必要があります(登録には申請料がかかり、一定期間ごとの更新があります)。登録せずに自由に使えるのは、02 と 20〜29 から始まるインストアコードだけで、これは自分のお店の中でしか使えません。

印刷するバーコードの大きさにも決まりがあります。倍率 100% の JAN バーコードは、いちばん細いバーが 0.33mm、左右の余白を含めた幅が 37.29mm で、読み取りやすさのため 80〜200% の範囲で使います。余白(クワイエットゾーン)に絵や文字を入れない、背景は白や淡い色・バーは黒や濃い色にする、印刷したら実際のスキャナーで読めるか確かめる、が基本です。読み取れないときの原因の切り分けは、QRコードが読み取れないときの対処と共通する点が多くあります。

JAN コード チェックデジット計算ツールで確かめる・バーコードにする

JAN コード チェックデジット計算・バーコード作成ツールに12桁を入れると、チェックデジットをつけた13桁と、この記事の表と同じ「位置・数字・かける数・積」の計算の途中が表示されます。13桁を入れれば正しいかを判定し、間違っていれば隣どうしの入れ替えや1桁違いで正しくなる候補を出します。ハイフンや全角数字のまま貼り付けてもかまいません。

  1. 1

    番号を入れる

    12桁ならチェックデジットの計算、13桁なら確認になります。種類が分かっていれば JAN-8・UPC-A・ITF-14・ISBN-10 を選びます。12桁は自動判別では JAN-13 のチェックデジットなしとみなすので、UPC-A のときは種類を選んでください。

  2. 2

    たくさんの番号はまとめて計算する

    「一括計算」に1行ずつ貼り付けると、全部の結果をタブ区切りでコピーして Excel に戻せます。

  3. 3

    必要ならバーコードにする

    倍率とバーの高さを選び、実寸の SVG か 300〜1200dpi の PNG で保存します。書籍 JAN コードの2段バーコード、インストアコード、ITF-14 も作れます。

入力した番号は端末の中だけで計算し、どこにも送信しません。社外に出していない新商品の番号でも、安心して確かめられます。

よくある質問

JAN コードのチェックデジットはどうやって計算しますか?
チェックデジットを除いた12桁の右端から順に 3・1・3・1… をかけて足し、合計の1の位を 10 から引きます。456995111617 なら合計 121、1の位の 1 を 10 から引いて 9 なので、JAN コードは 4569951116179 です。1の位が 0 のときはチェックデジットも 0 です。
チェックデジットが 10 になることはありますか?
JAN コードではありません。合計の1の位が 0 のときは、10 ではなく 0 にします。たとえば短縮タイプの 4512345 は合計がちょうど 50 なので、チェックデジットは 0(45123450)です。10 にあたる値を X と書くのは、11 で割る ISBN-10 だけです。
左から数えて奇数番目に 1、偶数番目に 3 をかけるのは正しいですか?
13桁の JAN(チェックデジットを除いて12桁)なら正しいです。ただし本来のルールは「チェックデジットのすぐ左から 3・1・3・1…」なので、8桁の短縮 JAN(7桁で計算)では左から奇数番目に 3 をかけ、14桁の ITF-14(13桁で計算)でも左から奇数番目に 3 をかけます。
ISBN の最後が X なのは間違いですか?
間違いではありません。10桁の ISBN は 11 で割る方式で計算するため、チェックデジットが 10 になることがあり、そのときはローマ数字の X で書きます。4-10-000074 の9桁なら合計 78、11 で割った余りが 1 で、11-1=10 なので X です。13桁に直すと 978-4-10-000074-0 になります。
Excel でチェックデジットを出すにはどうすればいいですか?
A1 に12桁を文字列で入れ、=MOD(10-MOD(SUMPRODUCT(MID(A1,{1,3,5,7,9,11},1)*1)+SUMPRODUCT(MID(A1,{2,4,6,8,10,12},1)*3),10),10) と入れます。先頭に A1& をつけると13桁で表示できます。セルが数値のままだと先頭の 0 が消えたり指数表示になったりするので、書式を文字列にしてください。
チェックデジットが合っていれば、番号は正しいと言えますか?
言い切れません。1桁だけの間違いは必ず見つかりますが、隣どうしの入れ替えのうち差が 5 の数字(1 と 6 など)は見逃し、2桁以上の間違いもおよそ 10 回に1回は通ってしまいます。また、チェックデジットが合っていても、その番号の商品が実在するとは限りません。
自分で決めた番号にチェックデジットをつければ JAN コードとして使えますか?
店頭や通販サイトで売る商品には使えません。GS1 Japan で事業者コードを登録し、その範囲で番号を振る必要があります。登録なしで自由に作れるのは 02・20〜29 から始まるインストアコードで、自分のお店の中だけで使えます。
ITF-14 のチェックデジットは JAN と同じですか?
計算方法は同じです。インジケータ1桁と JAN の12桁を並べた13桁の右端から 3・1・3・1… をかけて足し、10 から1の位を引きます。4569951116179 の箱用(インジケータ 1)なら 1456995111617 の合計が 124 になり、チェックデジットは 6 で 14569951116176 です。元の JAN の末尾 9 は使いません。

この記事で紹介したツール

あわせて読みたい

仕組み解説約7分

一粒万倍日とは|2027年の日付一覧とやること・避けること

一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は、一粒の籾が万倍の稲穂に実るように、この日に始めたことが大きく育つとされる吉日です。月に4〜7回あり、2026年は64日、2027年は60日あります。この記事では、2026年10月〜2027年12月の日付一覧、日付の決まり方、向いていること・避けたほうがよいこと、ほかの吉日や凶日と重なる日の扱いをまとめます。

記事を読む →
仕組み解説約7分

有給休暇の年5日取得義務とは|対象者・期限・数え方

2019年4月から、会社は年10日以上の有給休暇が付与される人に、年5日を必ず取らせることが義務になりました。この記事では、義務の対象になる人、5日を取り終える期限の数え方、半日や時間単位の休暇・計画年休の扱い、会社が取得日を指定する時季指定の流れ、守られなかった場合の罰則までをまとめます。

記事を読む →