角パイプ・丸パイプの重量|計算式と単管パイプ・SGPの重さ早見表
角パイプの重さを「外の四角 − 内の四角」で計算すると、カタログの値より2〜3%重く出ます。角に丸みがあるからです。この記事では、JIS で使われている角パイプの式 0.0157t(A+B−3.287t) と丸パイプの式 0.02466t(D−t) の意味、STKR・STK・SGP・単管パイプの重さ早見表、ステンレスやアルミのパイプに替えたときの重さまでまとめます。
丸パイプの重量の計算式:0.02466 × t × (D − t)
丸パイプ(鋼管)の断面はドーナツ形です。外径 D の円から内径 D − 2t の円を引くと、断面積は π/4 × {D² − (D − 2t)²}。これを整理すると π × t × (D − t) というきれいな形になります。肉厚の中心を通る円の周長(π × (D − t))に肉厚 t を掛けた、と考えると覚えやすい式です。
例として、外径 48.6mm・肉厚 2.4mm の単管パイプなら 0.02466 × 2.4 × (48.6 − 2.4) ≒ 2.73kg/m です。長さ 4m の単管なら約 10.9kg になります。
角パイプの重量の計算式:0.0157 × t × (A + B − 3.287t)
角パイプ(角形鋼管)は、板を丸めて溶接したあと四角く成形するため、角が丸くなっています。JIS G 3466(一般構造用角形鋼管、STKR)では、外側の角の R を肉厚の 2 倍として断面積を出していて、単位質量の式は次のとおりです。
□-50×50×2.3 なら 0.0157 × 2.3 × (100 − 7.56) ≒ 3.34kg/m。ところが「外の四角 − 内の四角」で 50² − 45.4² = 438.8mm² として計算すると 3.44kg/m となり、約 3% 重くなります。□-100×100×3.2 でも JIS の式は 9.52kg/m、単純計算は 9.73kg/m です。見積もりを積み上げるほど差が広がるので、角パイプは JIS の式で計算するのがおすすめです。
- 3.287t の意味:4つの角の丸みで減る面積を、辺の長さに換算した値です。肉厚が厚いほど角の丸みも大きくなり、引く量が増えます。
- 長方形の角パイプ(平角パイプ)も同じ式で、A と B に長辺と短辺を入れます。□-100×50×2.3 なら 5.14kg/m です。
- ステンレスやアルミの角パイプは角の R の大きさがメーカーや規格で違うため、同じ式で出すと少し差が出ることがあります。目安としては十分な精度です。
角パイプ(STKR)の重量早見表|1m・6m 1本
角パイプは定尺 6m で流通することが多いので、6m 1本の重さも並べました。DIY のフレームでよく使う □-25〜50 から、架台や柱に使う □-100〜150 までの代表的なサイズです。
| サイズ(A×B×t) | 断面積(mm²) | 1m あたり(kg) | 6m 1本(kg) |
|---|---|---|---|
| □-25×25×1.6 | 143.2 | 1.12 | 6.74 |
| □-30×30×1.6 | 175.2 | 1.38 | 8.25 |
| □-40×40×1.6 | 239.2 | 1.88 | 11.26 |
| □-40×40×2.3 | 333.2 | 2.62 | 15.69 |
| □-50×50×1.6 | 303.2 | 2.38 | 14.28 |
| □-50×50×2.3 | 425.2 | 3.34 | 20.03 |
| □-50×50×3.2 | 572.7 | 4.50 | 26.97 |
| □-60×60×2.3 | 517.2 | 4.06 | 24.36 |
| □-75×75×2.3 | 655.2 | 5.14 | 30.86 |
| □-75×75×3.2 | 892.7 | 7.01 | 42.05 |
| □-100×100×2.3 | 885.2 | 6.95 | 41.69 |
| □-100×100×3.2 | 1,212.7 | 9.52 | 57.12 |
| □-100×100×4.5 | 1,666.9 | 13.08 | 78.51 |
| □-125×125×4.5 | 2,116.9 | 16.62 | 99.70 |
| □-150×150×4.5 | 2,566.9 | 20.15 | 120.9 |
| □-50×25×1.6 | 223.2 | 1.75 | 10.51 |
| □-100×50×2.3 | 655.2 | 5.14 | 30.86 |
| □-100×50×3.2 | 892.7 | 7.01 | 42.05 |
| □-150×100×4.5 | 2,116.9 | 16.62 | 99.70 |
□-75×75×2.3 と □-100×50×2.3 は、辺の合計(A + B = 150)と肉厚が同じなので重さも同じです。角パイプの重さは「辺の合計 × 肉厚」でほぼ決まる、と覚えておくとサイズ違いの比較が楽になります。
SGP・STK・単管パイプの重量早見表
SGP(配管用炭素鋼鋼管、ガス管)は呼び径で注文します。15A・20A の「A」はミリ、1/2B・3/4B の「B」はインチでの呼び方で、実際の外径とは一致しません。インチとミリの関係はインチとセンチの換算も参考にしてください。
| 種類・呼び | 外径×肉厚(mm) | 1m あたり(kg) | 5.5m 1本(kg) |
|---|---|---|---|
| SGP 15A(1/2B) | 21.7 × 2.8 | 1.31 | 7.18 |
| SGP 20A(3/4B) | 27.2 × 2.8 | 1.68 | 9.27 |
| SGP 25A(1B) | 34.0 × 3.2 | 2.43 | 13.37 |
| SGP 32A(1¼B) | 42.7 × 3.5 | 3.38 | 18.61 |
| SGP 40A(1½B) | 48.6 × 3.5 | 3.89 | 21.41 |
| SGP 50A(2B) | 60.5 × 3.8 | 5.31 | 29.22 |
| SGP 65A(2½B) | 76.3 × 4.2 | 7.47 | 41.07 |
| SGP 80A(3B) | 89.1 × 4.2 | 8.79 | 48.37 |
| SGP 100A(4B) | 114.3 × 4.5 | 12.19 | 67.02 |
| STK φ48.6×2.3 | 48.6 × 2.3 | 2.63 | 14.44 |
| STK φ60.5×2.3 | 60.5 × 2.3 | 3.30 | 18.16 |
| STK φ76.3×3.2 | 76.3 × 3.2 | 5.77 | 31.73 |
| STK φ101.6×3.2 | 101.6 × 3.2 | 7.77 | 42.71 |
足場や農業用ハウス、DIY の棚に使う単管パイプは外径 48.6mm です。現在主流の肉厚 2.4mm(STK500)と、以前多かった 2.3mm(STK400)では 1m あたり約 0.1kg 違います。
| 単管の長さ | φ48.6×2.4 | φ48.6×2.3 |
|---|---|---|
| 1m | 2.73kg | 2.63kg |
| 1.5m | 4.10kg | 3.94kg |
| 2m | 5.47kg | 5.25kg |
| 3m | 8.20kg | 7.88kg |
| 4m | 10.94kg | 10.50kg |
| 5m | 13.67kg | 13.13kg |
| 6m | 16.41kg | 15.76kg |
ステンレス・アルミのパイプは比重の比で換算する
形が同じなら、重さは比重に比例します。鉄のパイプの重さに次の倍率を掛ければ、ほかの材質のおおよその重さが分かります。
| 材質 | 比重 | 鉄に対する倍率 | □-50×50×2.3 の kg/m |
|---|---|---|---|
| 鉄(STKR・STK) | 7.85 | 1 | 3.34 |
| ステンレス SUS304 | 7.93 | 約 1.01 | 3.37 |
| ステンレス SUS430 | 7.70 | 約 0.98 | 3.27 |
| アルミ A6063 | 2.69 | 約 0.34 | 1.14 |
| 銅 | 8.89 | 約 1.13 | 3.78 |
アルミの角パイプは押出材(A6063)が多く、角の R や肉厚の公差が鉄とは違いますが、計画段階の目安としては十分です。鉄からアルミに替えると重さは約 1/3 になる一方、たわみやすさは約 3 倍になります。詳しくは金属の比重一覧と材質の比べ方で解説しています。
例題:角パイプで作るフレームの総重量を出す
幅 1,800mm・奥行 600mm・高さ 900mm の作業台の骨組みを、□-40×40×1.6 で作る場合を考えます。
- 1
部材の長さを拾う
幅方向 1,800mm × 4本 = 7.2m、奥行方向 600mm × 4本 = 2.4m、脚 900mm × 4本 = 3.6m。合計 13.2m です。
- 2
1m あたりの重さを掛ける
□-40×40×1.6 は 1.88kg/m なので、13.2 × 1.88 ≒ 24.8kg。天板やキャスターは別に足します。
- 3
定尺の本数を決める
6m の定尺なら3本(18m)あれば切り代込みで足ります。購入する材料の重さは 11.26 × 3 ≒ 33.8kg です。
□-40×40×2.3 にすると 2.62kg/m で約 34.6kg と、1.4 倍ほど重くなります。強度が足りる範囲で肉厚を下げると、軽くて運びやすいフレームになります。
パイプの寸法を入れて重さ・本数・金額を出す
鋼材・金属の重量計算ツールの「角パイプ」は JIS G 3466 の式、「丸パイプ」は π × t × (D − t) で計算します。外径(辺)と肉厚、長さ、本数を入れると、kg/m・1本の重さ・合計が出て、kg 単価を入れれば材料費も分かります。
SGP の呼び径や単管、STKR の代表サイズは「規格サイズの早見表」から読み込めます。H形鋼やアングルなど形鋼の重さはH形鋼・アングル・チャンネルの重量表、計算の基本は鋼材の重量計算式をご覧ください。
よくある質問
- 角パイプの重量の計算式は?
- JIS G 3466の式で、1mあたりの重さ(kg)=0.0157×t×(A+B−3.287t)です。A・Bは辺、tは肉厚(mm)です。□-50×50×2.3なら約3.34kg/m、□-100×100×3.2なら約9.52kg/mになります。
- 丸パイプの重量の計算式は?
- 1mあたりの重さ(kg)=0.02466×t×(D−t)です。Dは外径、tは肉厚(mm)で、0.02466はπ×7.85÷1000です。φ48.6×2.4の単管パイプなら約2.73kg/mです。
- 単管パイプ1本の重さは?
- 外径48.6mm・肉厚2.4mmの単管で、1mあたり約2.73kgです。2mで約5.5kg、3mで約8.2kg、4mで約10.9kg、6mで約16.4kgです。肉厚2.3mmの単管は1mあたり約2.63kgです。
- 角パイプを外寸と内寸の差で計算するとどうなりますか?
- 角の丸みを無視するため、JISの値より2〜3%重く出ます。□-50×50×2.3なら単純計算は約3.44kg/m、JISの式は約3.34kg/mです。正確に出すならJISの式を使ってください。
- SGP 25A の重さは?
- SGP 25A(1B)は外径34.0mm・肉厚3.2mmで、1mあたり約2.43kg、定尺5.5mで1本約13.4kgです。15Aは約1.31kg/m、20Aは約1.68kg/m、50Aは約5.31kg/mです。
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