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BPA・WPAとは|あと1回で目標のao5に必要なタイムの計算

大会の ao5 で4回目まで終わったとき、「5回目で何秒を出せばサブ15の平均になるのか」は誰もが気になるところです。この見通しを数字にしたのが BPA(ベスト・ポッシブル・アベレージ)と WPA(ワースト・ポッシブル・アベレージ)です。この記事では、BPA・WPA の意味と計算方法、目標の ao5 に必要な5回目のタイムの出し方を具体例で解説し、DNF が入っているときの考え方や、大会の5回目で攻めるか守るかの判断のしかたまでまとめます。

BPA・WPA は「5回目しだいで ao5 がどこまで動くか」

ao5 は5回のうち最速と最遅を除いた3回の平均です(計算の基本はao5・ao12 の計算方法を参照)。4回目まで終わると、5回目のタイムが何であっても ao5 はある範囲の中に収まります。その範囲の両端が BPA と WPA です。

略語正式名意味
BPABest Possible Average5回目が4回の中の最速以上に速かった場合の ao5。これ以上は良くならない
WPAWorst Possible Average5回目が最遅以上に遅かった、または DNF だった場合の ao5。これ以上は悪くならない

つまり、4回目が終わった時点で「ao5 は BPA から WPA のどこか」に決まります。BPA が目標より遅ければ5回目にどれだけ速く揃えても届かず、WPA が目標より速ければ5回目が DNF でも目標達成です。大会の配信やタイマーアプリで BPA・WPA が表示されるのはこのためです。

BPA・WPA の計算方法

4回のタイムを速い順に a1・a2・a3・a4 と並べます。5回目のタイムを x とすると、ao5 は x がどこに入るかで次の3通りになります。

5回目 x の位置除かれる2回ao5
x が a1 より速いx(最速)と a4(最遅)(a1 + a2 + a3) ÷ 3 = BPA
x が a1 と a4 の間a1(最速)と a4(最遅)(a2 + a3 + x) ÷ 3
x が a4 より遅い・DNFa1(最速)と x(最遅)(a2 + a3 + a4) ÷ 3 = WPA

式にすると BPA = (a1+a2+a3)÷3、WPA = (a2+a3+a4)÷3 です。真ん中の a2 と a3 は5回目が何であっても必ず平均に入るので、ao5 の土台になります。5回目で動かせるのは「a1〜a4 の間のどこに入るか」だけ、と考えるとわかりやすいでしょう。

例として、4回目までが 12.40・11.20・14.10・12.90 だったとします。速い順に並べると a1=11.20、a2=12.40、a3=12.90、a4=14.10 です。

  • BPA = (11.20+12.40+12.90)÷3 = 36.50÷3 = 12.166… → 12.17
  • WPA = (12.40+12.90+14.10)÷3 = 39.40÷3 = 13.133… → 13.13
  • 5回目が 12.00 なら (12.40+12.90+12.00)÷3 = 12.433… → ao5 は 12.43

この4回なら、5回目しだいで ao5 は 12.17〜13.13 の範囲に収まります。どんなに速くても 12.17 より良くはならず、DNF でも 13.13 より悪くはなりません。

目標の ao5 に必要な5回目のタイムを求める

目標の ao5 を T とすると、5回目に必要なタイム x は (a2+a3+x)÷3 ≦ T を解いて、x ≦ 3T − a2 − a3 で求められます。ただし平均は1/100秒で四捨五入されるので、ぎりぎりのところでは1/100秒だけ余裕があります。

目標の ao5判定5回目に必要なタイム
12.00(サブ12)BPA 12.17 が目標より遅い届かない
12.50BPA ≦ 12.50 < WPA12.21 以内
13.00(サブ13)BPA ≦ 13.00 < WPA13.71 以内
13.50WPA 13.13 が目標より速い何秒でも(DNF でも)達成

目標 12.50 の場合を確かめてみます。3×12.50 − 12.40 − 12.90 = 12.20 ですが、5回目が 12.21 でも (12.40+12.90+12.21)÷3 = 12.503… で四捨五入すると 12.50 になり、目標に届きます。12.22 だと 12.506… → 12.51 で届きません。このように、四捨五入の分まで含めた境界を知っておくと、1/100秒の差で喜んだり悔しがったりせずに済みます。

4回目までに DNF があるときの BPA・WPA

DNF はいちばん遅い記録として a4 の位置に入ります。たとえば 12.40・DNF・11.20・12.90 なら、a1=11.20、a2=12.40、a3=12.90、a4=DNF です。

  • BPA = (11.20+12.40+12.90)÷3 = 12.17(DNF は最遅として除かれる)
  • WPA = (12.40+12.90+DNF)÷3 = DNF(5回目も DNF なら、DNF が2つで ao5 も DNF)
  • 5回目が完走なら、どれだけ遅くても DNF が除かれて (a2+a3+x)÷3 になる

DNF をすでに1回出しているときは、5回目は「速さより完走」が最優先です。5回目で揃えさえすれば平均が残り、しかも DNF が最遅として除かれるので、遅めのタイムでも平均への影響は (a2+a3+x)÷3 の分だけで済みます。DNF が2回あると、5回目に関係なく ao5 は DNF に決まります。

大会の5回目は攻めるか守るか

BPA・WPA は、5回目の戦略を決めるための数字でもあります。4回目までの状況を次の3つに分けて考えると、迷いが減ります。

状況考え方
WPA が目標以内目標は確定。自己ベストの単発を狙って思い切り攻めてよい
BPA ≦ 目標 < WPA必要なタイムを確認し、それに見合ったペースで丁寧に。焦ってミスすると届かない
BPA が目標より遅い目標は届かない。ao5 は BPA〜WPA で決まるので、次の目標(自己ベスト更新や順位)に切り替える

大会によっては、最初の2回のどちらかが決められたタイム(カットオフ)を下回らないと残りの3回を解けない形式もあります。その場合は2回目までの安全策も大事になります。インスペクションの時間超過などのペナルティは5回目でも容赦なく付くので、インスペクションの15秒ルールと +2・DNFもあわせて確認しておきましょう。

BPA・WPA と必要タイムを自動で出す

毎回暗算するのは大変なので、ルービックキューブ タイマーでは4回分の記録がそろうと「次の1回で ao5 はどうなる?」に BPA と WPA を表示します。目標の ao5 を入れると、次の1回を何秒以内で揃えればよいか、どんなタイムでも達成か、最速でも届かないかを、四捨五入の境界まで含めて計算します。

  1. 1

    練習中はタイマー画面で

    直近4回の記録から、次の1回の BPA・WPA と必要なタイムが自動で表示されます。練習でも「5回目のプレッシャー」を再現できます。

  2. 2

    大会の途中経過は計算タブで

    「ao5・ao12 計算」タブに4回分のタイム(例:12.40, 11.20, 14.10, 12.90)を貼り付けると、5回目しだいの ao5 と必要なタイムがわかります。

  3. 3

    目標は「サブ◯◯」なら1/100秒引いて入れる

    サブ15を狙うなら 14.99 のように入れると、「15秒未満」の条件で必要タイムを出せます。

目標タイムの決め方や、ao5 を伸ばすための練習の組み立て方はキューブタイマーの使い方と記録を伸ばす練習法で紹介しています。

よくある質問

BPA と WPA の意味を教えてください
BPA は Best Possible Average、WPA は Worst Possible Average の略です。ao5 の4回目まで終わったとき、5回目が最速だった場合の ao5 が BPA、最遅か DNF だった場合の ao5 が WPA です。
BPA・WPA はどう計算しますか?
4回のタイムを速い順に a1〜a4 とすると、BPA は (a1+a2+a3)÷3、WPA は (a2+a3+a4)÷3 です。11.20・12.40・12.90・14.10 なら BPA は 12.17、WPA は 13.13 になります。
目標の ao5 を出すには5回目に何秒必要ですか?
目標を T、4回のうち真ん中の2つを a2・a3 とすると、5回目に必要なタイムはおおよそ 3T − a2 − a3 以内です。平均は1/100秒で四捨五入されるので、実際には1/100秒の余裕があります。BPA が目標より遅いときは届かず、WPA が目標以内ならどのタイムでも達成です。
4回目までに DNF が1回あると WPA はどうなりますか?
WPA は DNF になります。5回目も DNF だと DNF が2つになり、ao5 が DNF になるからです。5回目を完走すれば DNF が最遅として除かれ、平均が残ります。
サブ15を目標にするとき、目標の ao5 は 15.00 で計算していいですか?
サブ15は「15秒未満」なので、15.00 ちょうどでは達成になりません。目標は 14.99 として計算するのが正確です。

この記事で紹介したツール

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