謎解き暗号の作り方|種類と難易度・たぬき暗号から数字暗号まで
子ども会の宝探し、クラスのお楽しみ会、友だちとの脱出ゲームごっこ。暗号の問題を 1 つ入れるだけで、ただのゲームが一気に「謎解き」になります。ただ、難しすぎると誰も解けず、簡単すぎると盛り上がりません。この記事では、謎解きでよく使う日本語の暗号 7 種類を難易度順に比べ、たぬき暗号・五十音ずらし・「あ=1」の数字暗号の作り方、難しさの調整のしかた、ヒントの出し方、作った問題を出題する方法、そして方式の分からない暗号を見破るコツまでをまとめます。
謎解きで使える暗号の種類と難易度
暗号選びでいちばん大切なのは、解く人の年齢と人数です。小学校低学年が中心なら変換表のいらない暗号、大人のグループなら表を見ないと解けない暗号、と分けて考えると失敗しません。代表的な 7 種類を、難しさの目安と一緒に並べると次のとおりです。
| 暗号 | 例(答え) | 難易度 | 向いている対象 | ヒントの例 |
|---|---|---|---|---|
| たぬき暗号 | ごたはたたん(ごはん) | ★ | 幼児〜小学校低学年 | たぬきの絵 |
| 数字に置きかえ(あ=1) | 24-10(ねこ) | ★★ | 小学生〜 | 五十音表 |
| ケータイ打ち | 333 22(すき) | ★★ | 小学校高学年〜大人 | テンキーの絵 |
| 五十音ずらし | しけり(さくら) | ★★〜★★★ | 小学校高学年〜大人 | 「ひとつ前」 |
| ポケベル暗号 | 11 12 32 44 93(あいしてる) | ★★★ | 中学生〜大人 | 「平成の腰につける機械」 |
| キーボード暗号 | vnz(ひみつ) | ★★★ | 中学生〜大人 | パソコンのキーボード |
| 英字の暗号(A1Z26・ROT13) | 12-15-22-5(LOVE) | ★★ | 英語を習っている人 | アルファベット表 |
★ の数は、変換表なしで解く場合の目安です。変換表を一緒に渡せば、どの暗号も 1 段階やさしくなります。反対に、方式を伏せてヒントだけで気づいてもらう形にすると、1 段階難しくなります。ポケベル暗号・ケータイ打ち・キーボード暗号は、それぞれポケベル暗号の変換表と読み方、ケータイ打ち暗号の作り方と解き方、キーボード暗号の解き方と対応表で詳しく解説しています。
たぬき暗号の作り方|いちばんやさしい定番
たぬき暗号は、答えの文章に「た」をたくさん混ぜ、たぬきの絵を添えて「た抜き(た を抜いて読む)」と気づいてもらう暗号です。変換表がいらず、文字が読めれば解けるので、未就学児から楽しめます。
- 1
答えを決める
「ごはん」「つくえのした」のように、短くてひらがなで書ける言葉にします。
- 2
答えに「た」が入っていないか確かめる
「つくえのした」のように答えに「た」が入っていると、全部の「た」を抜いたときに答えまで欠けてしまいます。その場合は混ぜる文字を「か」などに変えます(かを抜く「か抜き」)。
- 3
文字のあいだに「た」を混ぜる
「ごはん」なら「ごたはたたん」のように、あちこちに混ぜます。混ぜる量は元の文字数の半分〜同じくらいが目安です。
- 4
絵を添える
たぬきの絵を問題の横に描きます。「か」を混ぜたなら蚊の絵にバツ印、のように混ぜた文字に合わせて絵を変えます。
五十音ずらし(ひらがなのシーザー暗号)の作り方
五十音ずらしは、ひらがなを五十音の順に決まった数だけずらす暗号です。1 つずらすなら「さくら」は「しけり」になります。古代ローマでアルファベットを 3 つずらして手紙を書いたとされるシーザー暗号の、ひらがな版です。
- 並び順は「あいうえお かきくけこ … やゆよ らりるれろ わをん」の 46 文字。や行は 3 文字なので、「や」を 1 つずらすと「ゆ」、「ゆき」は「よく」になる
- 「ん」の次は「あ」に戻る。「ん」を 1 つずらすと「あ」
- 濁点はそのまま残す。「が」を 1 つずらすと「ぎ」
- 23 ずらすと、もう一度 23 ずらしたときに元に戻る(46 文字のちょうど半分)。英字の ROT13 と同じ性質
| ずらす数 | 「さくら」が | 出題のヒントの例 |
|---|---|---|
| 1 | しけり | 「ひとつ前の文字を読め」 |
| 3 | せされ | 「3 歩さがれ」 |
| 5 | たすわ | 「片手の指の数だけ戻れ」 |
| 10 | なつう | 「両手の指の数だけ戻れ」 |
解く側はずらす数が分からないと、最大 45 通りを試すことになります。問題として成立させるには、ずらす数をヒントで必ず伝えてください。英字の場合は A〜Z の 26 文字でずらし、3 つずらすと「HELLO」が「KHOOR」、13 ずらす ROT13 では「URYYB」になります。
数字に置きかえる暗号(あ=1・A1Z26)の作り方
五十音の何番目かを数字にする暗号です。あ = 1、い = 2 … と数え、「ん」が 46 になります。各行の最初の数字を覚えておくと、表がなくても作れます。
| 行 | 数字 | 行 | 数字 |
|---|---|---|---|
| あ行 | 1〜5 | は行 | 26〜30 |
| か行 | 6〜10 | ま行 | 31〜35 |
| さ行 | 11〜15 | や行 | 36〜38(や・ゆ・よ) |
| た行 | 16〜20 | ら行 | 39〜43 |
| な行 | 21〜25 | わ行 | 44〜46(わ・を・ん) |
「ねこ」は、ね(24)・こ(10)で「24-10」です。数字どうしはハイフンで区切ります。区切りがないと「2410」が「2・4・10」なのか「24・10」なのか分からなくなるためです。濁点は数字のあとに「゛」をつけて、「たからばこ」なら「16-6-39-26゛-10」と書きます。
英字版は A = 1 … Z = 26 で、A1Z26 暗号と呼ばれます。「LOVE」は「12-15-22-5」、「OPEN」は「15-16-5-14」です。英語の授業のレクリエーションにも向いています。
難しさを調整する5つの方法
- 変換表を渡す・渡さない:表を渡すと作業に、渡さないとひらめきの問題になる
- 方式を明かす・伏せる:「ポケベル暗号です」と書くか、絵や言いかえのヒントだけにするか
- 答えの長さを変える:3〜5 文字なら数分、10 文字を超えると作業が長くなり、子どもは飽きやすい
- 2 段階の暗号にする:ポケベル暗号で出した答えが、さらに五十音ずらしになっている、など。大人向けのイベントの最後の問題に向く
- ヒントを段階的に出す:10 分たったら 1 つ目、20 分で 2 つ目、と時間でヒントを増やすと、全員が最後まで楽しめる
どの方法でも、作ったら必ず一度、答えを知らない人に解いてもらってください。作った本人には簡単に見える問題が、初めて見る人には手がかりが足りないことはよくあります。
作った暗号を出題する方法|紙・画像・答え合わせURL
宝探しや教室なら、紙に書いて封筒に入れるのがいちばん盛り上がります。離れた友だちや SNS で出題するなら、謎解き暗号メーカーの出題機能が便利です。
- 1
暗号を作る
方式を選んで「暗号にする」に答えの文章を入れます。たぬき暗号なら混ぜる量(少なめ・ふつう・多め)や混ぜる文字も選べます。
- 2
「この暗号で出題する」を押す
出題欄に暗号が入ります。タイトル(40 文字まで)・ヒント(120 文字まで)・答えを入れます。
- 3
URL か画像で送る
「答え合わせできる URL をコピー」で作ったリンクを開いた人は、暗号とヒントを見て答えを入力し、正解かどうかをその場で確かめられます。「問題を画像(PNG)で保存」なら、SNS に貼りやすい 1200 × 675 の画像になります。
答え合わせでは、カタカナとひらがな、全角と半角、空白や句読点の違いを気にせず比べるので、「ゴハン」「ご はん」と入れても正解になります。URL には答えそのものではなく、暗号文と答えから作ったハッシュ(答えを確かめるための値)だけが入っているので、URL を見ても答えは分かりません。ただし短い答えは総当たりで調べられてしまうため、景品のかかった本番の謎には使わず、遊びの出題に使ってください。
方式が分からない暗号を見破るコツ
反対に、出された暗号を解く側に回ったときは、見た目の特徴から方式の見当をつけます。
| 暗号の見た目 | 疑う方式 |
|---|---|
| 2 けたの数字が並ぶ(2 けた目に 1〜5 が多い) | ポケベル暗号 |
| 同じ数字が 2〜5 個続く、* や矢印が混ざる | ケータイ打ち |
| ハイフンで区切られた 1〜46 の数字 | 数字に置きかえ(あ=1) |
| ハイフンで区切られた 1〜26 の数字 | A1Z26 |
| ローマ字でも英語でもない英字、@ ; : などの記号 | キーボード暗号 |
| ひらがなだが意味が通らない | 五十音ずらし |
| 同じひらがな(特に た)がやたらに多い | たぬき暗号 |
| 点と線が並ぶ | モールス信号 |
謎解き暗号メーカーの「方式がわからない暗号を解く」に入れると、全部の方式で戻してみて、日本語や英語として読めそうな順に候補を並べます。ただし、これは文字の出やすさから推測する当て推量です。たとえば「しけり」のような 3 文字の暗号では、正解の「さくら」(1 つ戻す)より先に別の読み方が並ぶこともあります。短い暗号ほど候補を見比べて、意味の通るものを選んでください。点と線のモールス信号の読み方は和文モールス符号の五十音一覧にまとめています。
よくある質問
- 小学生でも解ける暗号はどれですか?
- 低学年なら、変換表のいらないたぬき暗号がいちばんです。高学年なら、五十音表を一緒に渡して「あ=1」の数字暗号や五十音ずらしにすると、表を使って解く楽しさが味わえます。
- たぬき暗号の答えに「た」が入っているときは?
- 全部の「た」を抜くと答えまで欠けてしまうので、混ぜる文字を答えに入っていない文字に変えます。「か」を混ぜて「か抜き」にする場合は、蚊の絵にバツ印を描くなど、混ぜた文字が分かる絵を添えてください。
- 五十音ずらしで「ん」をずらすとどうなりますか?
- 「ん」の次は「あ」に戻るので、1 つずらすと「あ」になります。並び順は「あ〜ん」の 46 文字で、や行は「や・ゆ・よ」、わ行は「わ・を・ん」です。
- 「あ=1」の暗号で「ん」は何番ですか?
- 46 番です。あ行 1〜5、か行 6〜10 … ら行 39〜43、わ 44、を 45、ん 46 と数えます。や行は「や 36・ゆ 37・よ 38」の 3 文字です。
- 作った謎を友だちに送って答え合わせしてもらうには?
- 謎解き暗号メーカーで暗号を作り、「この暗号で出題する」でヒントと答えを入れて「答え合わせできる URL をコピー」を押します。URL を開いた人は答えを入力して正解かどうかを確かめられ、URL に答えそのものは入りません。
この記事で紹介したツール
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