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分子量の求め方と mol の計算方法|モル質量・g と mol の換算・モル濃度・溶液の作り方を例題で解説

「H2O の分子量は?」「9.0 g の水は何 mol?」「0.1 mol/L の食塩水を 500 mL 作るには何 g?」。化学基礎でつまずきやすい分子量と物質量(mol)の計算は、「原子量を足す」「モル質量で割る」「体積(L)で割る」の 3 つの操作がわかれば、ほとんどの問題が同じ手順で解けます。この記事では、原子量の意味と高校で使う概数の一覧、分子量・式量の求め方(かっこ・錯イオン・イオン)、水和物の式量と水和水の割合、g・mol・粒子の数・気体の体積(22.4 L)の換算、モル濃度の求め方と溶液の作り方、質量パーセント濃度とモル濃度の換算、濃硫酸・濃塩酸のうすめ方、組成式・分子式の求め方、よく使う物質のモル質量の早見表、よくある間違いまでを、具体的な数字で解説します。

結論:分子量と mol の計算は 3 つの式で解ける

分子量は、化学式に含まれる原子の原子量を、原子の数だけ掛けてすべて足したものです。水 H2O なら、水素 H(原子量 1.0)が 2 個と酸素 O(原子量 16)が 1 個なので、1.0 × 2 + 16 = 18 です。物質 1 mol の質量(モル質量)は分子量に g/mol をつけた値なので、水 1 mol は 18 g です。ここまでわかれば、mol の計算は割り算と掛け算だけで進みます。

  • 分子量(式量)= Σ(原子量 × 原子の数)。H2O は 18、CO2 は 44、C6H12O6 は 180
  • 物質量 mol = 質量 g ÷ モル質量 g/mol。水 9.0 g は 9.0 ÷ 18 = 0.50 mol
  • 粒子の数 = mol × アボガドロ定数 6.0 × 10²³/mol。水 0.50 mol は 3.0 × 10²³ 個
  • 気体の体積 = mol × 22.4 L/mol(0℃・1 atm)。CO2 0.25 mol は 5.6 L
  • モル濃度 mol/L = 溶質の mol ÷ 溶液の体積 L。必要な質量 = モル濃度 × 体積 L × モル質量

たとえば「0.1 mol/L の塩化ナトリウム水溶液を 500 mL 作る」なら、要る物質量は 0.1 × 0.5 = 0.05 mol、NaCl のモル質量は 58.44 g/mol(高校の概数で 58.5)なので、0.05 × 58.44 = 2.92 g をはかります。以下では、この 3 つの式のそれぞれを、つまずきやすい点と一緒に順に見ていきます。

原子量とは|高校で使う概数と精密な値の一覧

原子量は、炭素原子 12C 1 個の質量を 12 としたときの、各元素の原子 1 個の平均の質量を表す数です。比の値なので単位はありません。多くの元素には質量の違う同位体があり、原子量はそれを自然界の存在比で平均した値です。塩素の原子量が 35.45 と半端なのは、質量数 35 の塩素が約 76%、37 の塩素が約 24% まざっているためです。

高校の教科書や大学入試では、問題文に「H = 1.0、C = 12、O = 16」のように概数の原子量が与えられ、その値で計算します。実験や論文では IUPAC(国際純正・応用化学連合)の標準原子量を使います。おもな元素の値は次のとおりです。

元素記号高校の概数IUPAC の値(簡略値)
水素H1.01.008
炭素C1212.011
窒素N1414.007
酸素O1615.999
ナトリウムNa2322.99
マグネシウムMg2424.305
アルミニウムAl2726.982
硫黄S3232.06
塩素Cl35.535.45
カリウムK3939.098
カルシウムCa4040.078
鉄Fe5655.845
銅Cu63.563.546
亜鉛Zn65.465.38
銀Ag108107.87

分子量・式量の求め方|かっこ・錯イオン・イオンの数え方

分子量の計算は、化学式を元素ごとに分けて「原子量 × 原子の数」を出し、最後に足すだけです。間違えやすいのは原子の数の数え方なので、そこを手順にします。

  1. 1

    元素ごとに原子の数を数える

    元素記号の右下の数字がその原子の数です。数字がなければ 1 個。C6H12O6 なら C が 6、H が 12、O が 6 です。

  2. 2

    かっこは中身に右下の数字を掛ける

    Ca(OH)2 は (OH) が 2 つなので、Ca 1・O 2・H 2。Al2(SO4)3 は Al 2・S 3・O 12 です。二重のかっこ [Cu(NH3)4]SO4 は、内側の NH3 が 4 つで N 4・H 12、外の Cu 1・S 1・O 4 を加えます。

  3. 3

    原子量を掛けて足す

    C6H12O6 は 12 × 6 + 1.0 × 12 + 16 × 6 = 72 + 12 + 96 = 180。Ca(OH)2 は 40 + (16 + 1.0) × 2 = 74 です。

化学式原子の数高校の概数で計算精密な値
H2OH 2・O 11.0 × 2 + 16 = 1818.015
CO2C 1・O 212 + 16 × 2 = 4444.009
C6H12O6(グルコース)C 6・H 12・O 672 + 12 + 96 = 180180.156
Ca(OH)2Ca 1・O 2・H 240 + 17 × 2 = 7474.092
Al2(SO4)3Al 2・S 3・O 1227 × 2 + 96 × 3 = 342342.132
[Cu(NH3)4]SO4Cu 1・N 4・H 12・S 1・O 463.5 + 17 × 4 + 96 = 227.5227.726

NaCl や CaCO3 のようなイオンでできた物質や、金属の Fe は、分子という単位を持たないので「分子量」ではなく「式量」と呼びます。呼び方が違うだけで、計算のしかたは同じです。SO4²⁻ や NH4⁺ のようなイオンの式量も、電子の質量は原子に比べてごく小さいので無視し、原子量を足すだけで求めます(SO4²⁻ は 32 + 16 × 4 = 96)。

分子量がわかると、元素ごとの質量パーセント(組成)も出せます。元素の「原子量 × 原子の数」を分子量で割るだけで、H2O の水素は 2.016 ÷ 18.015 = 11.19%、酸素は 88.81% です。グルコースは C 40.00%・H 6.71%・O 53.28% で、この数字は後で説明する組成式の計算の出発点になります。

水和物の式量と水和水の割合

CuSO4·5H2O(硫酸銅(II)五水和物)のように「·」で水がついた化学式は、結晶の中に水分子(水和水)を含む水和物です。式量は、点の前の部分に水 H2O の式量 × 個数を足して求めます。試薬びんに書かれた化学式が無水物か水和物かで、同じ物質量でもはかる質量が大きく変わるので、溶液を作るときにいちばん間違えやすいところです。

物質高校の概数精密な値水和水の割合
CuSO4(無水物)159.5159.60—
CuSO4·5H2O159.5 + 18 × 5 = 249.5249.68約 36.1%
Na2CO3(無水物)106105.99—
Na2CO3·10H2O106 + 18 × 10 = 286286.14約 63.0%
FeSO4·7H2O278278.01約 45.4%
(COOH)2·2H2O(シュウ酸二水和物)126126.06約 28.6%

水和水の割合は「18 × 水の個数 ÷ 水和物の式量」です。CuSO4·5H2O なら 90 ÷ 249.5 = 36.1% で、青い結晶を加熱して白い無水物にすると、質量が約 36% 減ります。0.1 mol/L の硫酸銅(II)水溶液を 250 mL 作るとき、五水和物なら 0.1 × 0.25 × 249.68 = 6.24 g、無水物なら 0.1 × 0.25 × 159.60 = 3.99 g です。

物質量(mol)の計算|g・粒子の数・気体の体積の換算

1 mol は、粒子(原子・分子・イオン)がアボガドロ定数 6.02214076 × 10²³ 個(高校では 6.0 × 10²³)集まった量です。1 mol の質量がモル質量(g/mol)、0℃・1 atm(1.013 × 10⁵ Pa)の気体 1 mol の体積が 22.4 L です。この 3 つの「1 mol あたり」を使って、どの量も mol を経由して換算します。

わかっている量mol にするmol から戻す
質量 g÷ モル質量 g/mol× モル質量
粒子の数 個÷ 6.0 × 10²³× 6.0 × 10²³
気体の体積 L(0℃・1 atm)÷ 22.4× 22.4
気体の体積 L(25℃・1 atm)÷ 24.5× 24.5
溶液の体積 L× モル濃度 mol/L÷ モル濃度
  • 水 9.0 g は 9.0 ÷ 18 = 0.50 mol。分子は 0.50 × 6.0 × 10²³ = 3.0 × 10²³ 個で、H2O 1 個に原子が 3 個あるので原子は 9.0 × 10²³ 個
  • 二酸化炭素 11 g は 11 ÷ 44 = 0.25 mol。0℃・1 atm なら 0.25 × 22.4 = 5.6 L、25℃ なら 0.25 × 24.5 ≒ 6.1 L
  • 0℃・1 atm で 5.6 L の酸素 O2 は 5.6 ÷ 22.4 = 0.25 mol で、質量は 0.25 × 32 = 8.0 g
  • 精密な値では、水 9.0 g は 0.4996 mol(分子 3.009 × 10²³ 個)、気体 1 mol の体積は 0℃ で 22.41 L、25℃ で 24.47 L

モル濃度の求め方と溶液の作り方

モル濃度(mol/L)は、溶液 1 L の中に溶けている溶質の物質量です。「溶媒(水)1 L あたり」ではなく「でき上がった溶液 1 L あたり」である点が大切で、溶液を作るときにはメスフラスコで決まった体積に合わせます。

作りたい溶液計算はかる質量
NaCl 0.1 mol/L を 500 mL0.1 × 0.5 × 58.442.92 g
NaOH 1 mol/L を 100 mL1 × 0.1 × 40.004.00 g
グルコース 0.2 mol/L を 200 mL0.2 × 0.2 × 180.167.21 g
CuSO4·5H2O 0.1 mol/L を 250 mL0.1 × 0.25 × 249.686.24 g
NaCl 0.1 mol/L を 500 mL(純度 95%)2.92 ÷ 0.953.08 g
  1. 1

    質量を計算してはかる

    上の式で質量を出し、電子てんびんで薬包紙やビーカーにはかり取ります。0.1 mol/L の NaCl を 500 mL なら 2.92 g です。

  2. 2

    少量の水で溶かす

    ビーカーで、でき上がりの体積より少ない水(500 mL なら 300 mL ほど)に完全に溶かします。

  3. 3

    メスフラスコに移す

    500 mL のメスフラスコに移し、ビーカーとガラス棒を少量の水で 2〜3 回すすいで、その液もフラスコに入れます。

  4. 4

    標線まで水を加えてよく混ぜる

    標線の近くからは駒込ピペットなどで少しずつ水を加え、液面の底を標線に合わせます。栓をして何度か逆さにして混ぜます。

逆に、溶かした質量からモル濃度を出すときは「質量 ÷ モル質量 ÷ 体積 L」です。NaCl 2.92 g を溶かして 500 mL にしたら、2.92 ÷ 58.44 ÷ 0.5 = 0.0999 ≒ 0.1 mol/L になります。

質量パーセント濃度とモル濃度の換算

市販の濃硫酸や濃塩酸は「98%」「37%」のように質量パーセント濃度で表示されています。モル濃度に直すには、溶液 1 L(1000 cm³)の質量を密度から出し、そのうち溶質が何 g かを求めて、モル質量で割ります。

98%・密度 1.84 g/cm³ の濃硫酸なら、溶液 1 L は 1840 g、そのうち硫酸は 1840 × 0.98 = 1803 g、これを 98.07 で割って約 18.4 mol/L です。同じ式で、よく使う濃い酸・塩基のモル濃度は次のようになります(密度は代表的な値)。

試薬質量パーセント濃度密度 g/cm³モル濃度
濃硫酸 H2SO498%1.84約 18.4 mol/L
濃塩酸 HCl37%1.19約 12.1 mol/L
濃硝酸 HNO360%1.38約 13.1 mol/L
濃アンモニア水 NH328%0.90約 14.8 mol/L
食塩水 NaCl10%1.07約 1.83 mol/L

逆向きの例として、1 mol/L の硫酸(密度 1.06 g/cm³)は 1 × 98.07 ÷ 1060 × 100 = 約 9.25% です。密度がわからないと換算できない点に注意してください。うすい水溶液なら密度を 1.0 とみなして近似することもありますが、濃い溶液では誤差が大きくなります。

溶媒 1 kg あたりの物質量を表す質量モル濃度(mol/kg)は、沸点上昇や凝固点降下の計算で使います。10% の食塩水は、水 90 g に NaCl 10 g なので、10 ÷ 58.44 ÷ 0.090 = 1.90 mol/kg です。体積を使わないので、密度がなくても質量パーセント濃度から換算できます。

濃い溶液をうすめて作る|濃硫酸・濃塩酸のうすめ方

溶液を水でうすめても、溶質の物質量は変わりません。そのため「うすめる前のモル濃度 × 体積 = うすめた後のモル濃度 × 体積」(C1V1 = C2V2)が成り立ちます。1 mol/L の硫酸を 100 mL 作るのに要る濃硫酸(18.4 mol/L)は、1 × 100 ÷ 18.4 = 約 5.4 mL です。

1 mol/L を 100 mL 作る原液のモル濃度とる原液の量
濃硫酸 98%18.4 mol/L約 5.4 mL
濃塩酸 37%12.1 mol/L約 8.3 mL
濃硝酸 60%13.1 mol/L約 7.6 mL
濃アンモニア水 28%14.8 mol/L約 6.8 mL

「何倍にうすめるか」という倍率で考えるなら、倍率 = 原液の濃度 ÷ 目標の濃度で、18.4 mol/L を 1 mol/L にするのは 18.4 倍です。消毒液や液体肥料のように % で考える場合の倍率の計算は希釈倍率の計算方法、濃度の違う 2 つの液を混ぜて目標の濃度にする計算は2つの濃度を混ぜる計算で解説しています。

組成式・分子式の求め方|質量パーセントと元素分析

組成式(実験式)は、物質に含まれる原子の数の比を、いちばん簡単な整数比で表した式です。元素ごとの質量(または質量パーセント)を原子量で割ると物質量の比になるので、それを整数比に直します。

  1. 1

    質量を原子量で割る

    C 40.0%・H 6.7%・O 53.3% の物質なら、100 g あたり C 40.0 g・H 6.7 g・O 53.3 g と考え、40.0 ÷ 12 = 3.33、6.7 ÷ 1.0 = 6.7、53.3 ÷ 16 = 3.33 mol。

  2. 2

    いちばん小さい値で割る

    3.33 で割ると C : H : O = 1.00 : 2.01 : 1 ≒ 1 : 2 : 1。組成式は CH2O(式量 30)です。

  3. 3

    分子量から分子式にする

    分子式は組成式の整数倍です。分子量が 180 なら 180 ÷ 30 = 6 倍で、分子式は C6H12O6 になります。

割り算の結果が 1.5 や 1.33 のように半端になるときは、2 倍・3 倍して整数にします。Fe 69.9%・O 30.1% の酸化鉄は、69.9 ÷ 56 = 1.248、30.1 ÷ 16 = 1.881 で、比は 1 : 1.51。これを 2 倍して 2 : 3、組成式は Fe2O3 です。1.51 を「2 に四捨五入」して FeO2 としてしまうのはよくある間違いです。

有機化合物の元素分析(燃焼分析)では、試料を燃やしてできた CO2 と H2O の質量から C と H の質量を出し、残りを O とします。炭素は CO2 の質量 × 12/44、水素は H2O の質量 × 2/18 です。

例題C・H・O の質量や割合物質量の比組成式 → 分子式
C 40.0%・H 6.7%・O 53.3%、分子量 18040.0・6.7・53.31 : 2 : 1CH2O → C6H12O6
C 85.7%・H 14.3%、分子量 5685.7・14.31 : 2CH2 → C4H8
C 54.5%・H 9.1%・O 36.4%、分子量 8854.5・9.1・36.42 : 4 : 1C2H4O → C4H8O2
試料 23.0 mg → CO2 44.0 mg・H2O 27.0 mgC 12.0 mg・H 3.0 mg・O 8.0 mg1 : 3 : 0.5 = 2 : 6 : 1C2H6O

最後の例は、44.0 × 12/44 = 12.0 mg、27.0 × 2/18 = 3.0 mg、23.0 − 12.0 − 3.0 = 8.0 mg で、それぞれを原子量で割ると 1.0 : 3.0 : 0.50 mmol になり、2 倍して C2H6O(エタノールやジメチルエーテルの組成)です。

よく使う物質のモル質量の早見表

化学基礎・化学の問題や実験でよく出てくる物質の分子量(式量)です。高校の概数は問題文でよく与えられる原子量(H = 1.0、C = 12、N = 14、O = 16、Na = 23、S = 32、Cl = 35.5、K = 39、Ca = 40、Cu = 63.5、Ag = 108)で計算した値、精密な値は IUPAC の原子量による値です。

物質化学式高校の概数精密な値 g/mol
水素H22.02.016
窒素N22828.014
酸素O23231.998
塩素Cl27170.900
水H2O1818.015
アンモニアNH31717.031
メタンCH41616.043
二酸化炭素CO24444.009
塩化水素HCl36.536.458
硫酸H2SO49898.072
硝酸HNO36363.012
酢酸CH3COOH6060.052
エタノールC2H5OH4646.069
塩化ナトリウムNaCl58.558.440
水酸化ナトリウムNaOH4039.997
水酸化カリウムKOH5656.105
炭酸カルシウムCaCO3100100.086
炭酸水素ナトリウムNaHCO38484.006
硝酸銀AgNO3170169.874
過マンガン酸カリウムKMnO4158158.032
グルコースC6H12O6180180.156
スクロースC12H22O11342342.297

表にない物質も、化学式さえわかれば同じ手順で計算できます。KMnO4 の Mn(55)のように問題文で与えられないことがある原子量は、問題集の巻末や周期表で確かめてください。

分子量・mol の計算でよくある間違い

  • 酸素や窒素の分子を原子の数で考える:酸素の気体は O2 なので 1 mol は 32 g。16 g ではない(H2・N2・Cl2 も同じ)
  • かっこの外の数字を掛け忘れる:Ca(OH)2 を CaOH2 と同じように数えると、O が 1 個になり 57 と間違える。正しくは 74
  • 水和水を足し忘れる:CuSO4·5H2O を 159.5 で計算すると、溶液の濃度が約 64% にしかならない
  • mL を L に直さない:0.1 mol/L × 500 mL を 0.1 × 500 = 50 mol としてしまう。0.5 L にしてから掛ける
  • 「水 1 L に溶かす」と「溶液を 1 L にする」を混同する:モル濃度は溶液の体積で決まる
  • 22.4 L を液体や 25℃ の気体に使う:22.4 L は 0℃・1 atm の気体だけ。室温なら 24.5 L
  • 組成式の比を四捨五入する:1 : 1.5 は 1 : 2 ではなく 2 : 3。1.33 なら 3 倍する
  • 有効数字をそろえない:問題の数値が 2 桁なら、答えも 2 桁(0.50 mol、3.0 × 10²³ 個)にする

計算の途中で単位を書き続けると、多くの間違いは防げます。「9.0 g ÷ 18 g/mol = 0.50 mol」のように単位どうしを約分して、最後に求めたい単位が残るかを確かめる習慣をつけると、割るのか掛けるのかで迷わなくなります。

よくある質問

分子量はどうやって求めますか?
化学式の元素ごとに「原子量 × 原子の数」を出し、すべて足します。H2O は 1.0 × 2 + 16 = 18、C6H12O6 は 12 × 6 + 1.0 × 12 + 16 × 6 = 180 です。かっこがあるときは、かっこの中の原子の数に右下の数字を掛けます。Ca(OH)2 は 40 + (16 + 1.0) × 2 = 74 です。
分子量とモル質量の違いは何ですか?
数字は同じで、単位が違います。分子量は原子量をもとにした比の値なので単位がなく、モル質量は 1 mol あたりの質量なので g/mol をつけます。水の分子量は 18、モル質量は 18 g/mol です。
質量から mol を求めるには?
質量をモル質量で割ります。水 9.0 g なら 9.0 ÷ 18 = 0.50 mol、二酸化炭素 11 g なら 11 ÷ 44 = 0.25 mol です。逆に mol から質量を出すときはモル質量を掛けます。
0.1 mol/L の溶液を 500 mL 作るには何 g 必要ですか?
モル濃度 × 体積(L)× モル質量 です。塩化ナトリウムなら 0.1 × 0.5 × 58.44 = 2.92 g をはかって少量の水に溶かし、メスフラスコで全体を 500 mL にします。純度 95% の試薬なら 0.95 で割った 3.08 g をはかります。
硫酸銅(II)五水和物 CuSO4·5H2O の式量はいくつですか?
高校の概数では 63.5 + 32 + 16 × 4 + 18 × 5 = 249.5、精密な値では 249.68 です。無水物 CuSO4 の式量は 159.5(159.60)で、水和水 5 個分の約 36% の差があります。
98% の濃硫酸は何 mol/L ですか?
密度 1.84 g/cm³ とすると、1000 × 1.84 × 0.98 ÷ 98.07 = 約 18.4 mol/L です。1 mol/L の硫酸を 100 mL 作るには約 5.4 mL をとり、水に少しずつ加えてから 100 mL にします。37% の濃塩酸(密度 1.19)は約 12.1 mol/L です。
組成式はどうやって求めますか?
元素ごとの質量パーセント(または質量)を原子量で割り、いちばん小さい値で割って整数比にします。C 40.0%・H 6.7%・O 53.3% なら 1 : 2 : 1 で CH2O、分子量が 180 なら 6 倍して分子式は C6H12O6 です。比が 1.5 なら 2 倍、1.33 なら 3 倍して整数にします。

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