仕組み解説公開日 読了目安 約8分

カフェインの1日の上限は?|400mgはコーヒー何杯か・体重別の目安

「コーヒーは1日何杯までなら大丈夫?」という疑問には、海外の公的機関が示している目安を使って答えることができます。健康な大人は1日400mg、1回200mgまでが目安ですが、子どもは体重で決まり、妊娠中は半分になります。この記事では、対象別の1日の上限、400mg・200mgがコーヒーやお茶、エナジードリンクで何杯分になるか、体重から自分の目安を計算する方法、とりすぎたときに出る症状と見落としやすいカフェインまでまとめます。

対象別・カフェインの1日の上限の目安

日本にはカフェインの摂取量について公的な上限の基準がありません。そのため、農林水産省や食品安全委員会の資料でも、カナダ保健省や欧州食品安全機関(EFSA)などの海外機関の値が紹介されています。主な目安は次のとおりです。

対象1日の上限の目安1回の目安出典
健康な大人400mg200mg(体重1kgあたり約3mg)カナダ保健省・EFSA
妊娠中・授乳中200mg200mgEFSA(カナダ保健省・WHOは300mg)
13歳以上の子ども体重1kgあたり2.5mg体重1kgあたり3mgカナダ保健省
10〜12歳85mgまで(体重1kgあたり2.5mg)体重1kgあたり3mgカナダ保健省
7〜9歳62.5mgまで体重1kgあたり3mgカナダ保健省
4〜6歳45mgまで体重1kgあたり3mgカナダ保健省

これらは「この量までなら健康への悪影響が心配されない」という目安で、この量を飲むべきという意味ではありません。また、カフェインに敏感な人、心臓の病気や不安障害のある人、服用中の薬がある人は、もっと少ない量でも影響が出ることがあります。妊娠中・授乳中の考え方は妊娠中・授乳中のカフェインで詳しく解説しています。

400mg・200mgは何杯分?飲み物別の早見表

1日400mg(健康な大人)と200mg(妊娠中・授乳中)が、よく飲む飲み物で何杯分になるかをまとめました。小数点以下は切り捨てています。

飲み物(1杯の量)カフェイン400mgまで200mgまで
ドリップコーヒー150ml約90mg4.4杯2.2杯
インスタントコーヒー140ml(粉2g)約80mg5.0杯2.5杯
缶コーヒー185g約102mg3.9本1.9本
エスプレッソ1ショット約80mg5.0杯2.5杯
玉露60ml約96mg4.1杯2.0杯
紅茶150ml約45mg8.8杯4.4杯
煎茶120ml約24mg16.6杯8.3杯
ウーロン茶500ml(ペットボトル)約100mg4.0本2.0本
エナジードリンク250ml約80mg5.0本2.5本
エナジードリンク355ml約142mg2.8本1.4本
コーラ350ml約39mg10.3本5.1本

ドリップコーヒーなら1日4杯、妊娠中は2杯がおおよその目安です。ただし、上限は「その日に口にしたカフェインの合計」で考えます。コーヒー3杯に加えてペットボトルのウーロン茶を1本飲めば、それだけで約370mgです。マグカップ(300ml前後)でコーヒーを飲む人は、1杯で約180mgになるので、杯数を半分にして数えてください。各飲み物の量の根拠は飲み物別カフェイン量一覧にまとめています。

体重から1日の上限と1回の目安を計算する

子どもの上限は「体重1kgあたり2.5mg」、1回の目安は「体重1kgあたり3mg」で計算します。大人の1回の目安も、体重1kgあたり3mgと200mgのうち少ないほうと考えると、体格に合わせやすくなります。

体重13歳以上の子ども:1日の上限1回の目安(体重×3mg)大人の1回の目安
30kg75mg90mg-
40kg100mg120mg120mg
50kg125mg150mg150mg
60kg150mg180mg180mg
70kg175mg210mg200mg(上限)

体重40kgの子どもなら、1日の上限100mgはエナジードリンク355ml(約142mg)1本で超えてしまいます。部活や受験勉強でエナジードリンクを飲む中高生は特に注意が必要です。4〜6歳の45mgは、コーラ350ml(約39mg)1本でほぼいっぱいになります。

1日の合計だけでなく「1回の量」にも注意

1日400mg以内でも、短い時間にまとめてとると、体の中の量が一気に高くなります。EFSAは、健康な大人が1回に200mg(体重1kgあたり約3mg)までなら健康への心配はないとしています。

  • エナジードリンク355ml(約142mg)とカフェイン錠1錠(100mg)を続けて飲むと、1回で約242mg
  • 大きなマグのコーヒー(約180mg)は、1杯で1回の目安に近い
  • 運動の前にカフェイン入りのサプリとエナジードリンクを重ねると、気づかないうちに200mgを超えやすい

カフェインは飲んでから約1時間で体の中の量が最大になるため、「効かないからもう1本」と追加するのは危険です。効き目が出るまで待ってから判断してください。

とりすぎたときに出る症状

カフェインをとりすぎると、次のような症状が出ることがあります。量が多いほど、また体が小さいほど出やすくなります。

  • 動悸・脈が速くなる・手のふるえ
  • そわそわする・不安感・イライラ
  • 眠れない・眠りが浅い
  • 吐き気・胃の不快感・下痢
  • 頭痛・めまい

毎日たくさんのカフェインをとっていた人が急にやめると、頭痛・だるさ・眠気・集中力の低下といった離脱症状が出ることがあります。減らすときは数日〜1週間ほどかけて少しずつ減らし、デカフェや麦茶に置き換えていくと楽です。

見落としやすいカフェイン

1日の合計を数えるときは、コーヒー以外にも次のようなものに含まれるカフェインを忘れずに足してください。

見落としやすいものカフェインの目安
ペットボトルの緑茶・ウーロン茶(500ml)約100mg(製品の表示を確認)
栄養ドリンク(100ml瓶)1本50mg前後の製品が多い
ダークチョコレート50g約25mg(ミルクチョコは約10mg)
コーラ350ml約39mg
風邪薬・頭痛薬(総合感冒薬・解熱鎮痛薬)1回量に数十mg含まれるものがある(箱の成分表を確認)
眠気防止薬(カフェイン錠)1回100〜200mg前後のものがある

特に、風邪薬や頭痛薬を飲んでいる日にコーヒーやエナジードリンクを重ねると、思ったより多くなりがちです。薬の箱の「無水カフェイン」「カフェイン水和物」の量を確認しましょう。

今日の合計と、あと何杯飲めるかを確かめる

  1. 1

    今日飲んだものを入れる

    コーヒー・お茶・エナジードリンク・チョコ・錠剤など20種類から選び、量を入れます。製品の表示があれば「その他」にmgを直接入れます。

  2. 2

    対象と体重を選ぶ

    「健康な大人」「妊娠中・授乳中」「13歳以上の子ども」「4〜12歳」から選び、子どもを選んだときは体重を入れると、体重1kgあたり2.5mgで1日の上限の目安が出ます。

  3. 3

    1日の合計と残りを見る

    今日の合計と「目安まであと何mgか」が表示されます。「あと1杯飲むなら」で次に飲みたいものを選ぶと、足しても目安内に収まるかもわかります。1回に飲んだ量が1回の目安(体重×3mg、大人は200mgまで)を超えているときは、その飲み物に注意が表示されます。

量だけでなく、夜までにどれだけ抜けるかも同時に確かめられます。寝る時刻との関係はコーヒーは寝る何時間前まで?で解説しています。

よくある質問

コーヒーは1日何杯までなら大丈夫ですか?
健康な大人の1日の目安400mg(カナダ保健省・EFSA)で考えると、ドリップコーヒー(150mlで約90mg)なら約4杯です。マグカップ(約300ml)なら2杯程度になります。お茶やエナジードリンクなどほかの飲み物のカフェインも合計して考えてください。
カフェイン400mgはどれくらいの量ですか?
ドリップコーヒー約4.4杯、缶コーヒー(185g)約3.9本、エナジードリンク355ml約2.8本、紅茶約8.8杯、煎茶約16.6杯に相当します。製品によって量が違うので、缶やペットボトルの表示を確認してください。
子どもはカフェインを何mgまでとってよいですか?
カナダ保健省の目安では、体重1kgあたり1日2.5mgまでです。4〜6歳は45mg、7〜9歳は62.5mg、10〜12歳は85mgまでとされています。体重40kgの子どもなら1日100mgで、エナジードリンク1本で超えることがあります。
1回にとってよいカフェインの量は?
健康な大人では1回200mg(体重1kgあたり約3mg)までなら健康への心配はないとされています(EFSA)。体重60kgの人なら180mgが目安です。エナジードリンクとカフェイン錠を続けて飲むなど、短時間に重ねないようにしてください。
日本にカフェインの摂取基準はありますか?
日本には公的な1日の上限の基準はありません。農林水産省や食品安全委員会は、カナダ保健省や欧州食品安全機関(EFSA)などの海外機関が示す目安を紹介しており、一般にはその値が使われています。

この記事で紹介したツール

あわせて読みたい

仕組み解説約8分

妊娠中・授乳中のカフェインは1日何杯?|200mgの目安とピル服用中の半減期

妊娠中や授乳中は、コーヒーを完全にやめるべきか、何杯までならよいのか迷う人が多いはずです。海外の公的機関は1日200mg(ドリップコーヒー約2杯)を目安にしていますが、妊娠中はカフェインが体から抜けるのに時間がかかるようになるため、「量」だけでなく「時刻」も意識すると安心です。この記事では、妊娠中・授乳中の目安とその理由、妊娠で半減期が延びると夜に残る量がどう変わるか、低用量ピルの服用や禁煙で半減期が変わる話まで、数値で整理します。

記事を読む →
仕組み解説約8分

飲み物別カフェイン量一覧|玉露・緑茶・紅茶・エナジードリンク・デカフェ

コーヒー・緑茶・紅茶・エナジードリンク・コーラ・チョコレートなど、身近な飲み物や食べ物のカフェインの量を一覧にしました。100mlあたりの量と1杯あたりの量は印象がまったく違い、「緑茶はコーヒーより少ない」「玉露はコーヒーより多い」はどちらも正しい、ということが起こります。この記事では、日本食品標準成分表などの公的な値をもとに、飲み物ごとのカフェイン量、1杯飲んだあと抜けるまでの時間、エナジードリンクは何本までか、デカフェ・カフェインレス・ノンカフェインの違いまで整理します。

記事を読む →
仕組み解説約9分

カフェインが抜ける時間は?|半減期の計算と何時間で半分になるか

「夕方に飲んだコーヒー、寝るころにはもう抜けている?」と気になったことはないでしょうか。カフェインは飲んでから1時間ほどで体の中の量が最大になり、その後は「半減期」ごとに半分ずつ減っていきます。この記事では、カフェインが体に入ってから抜けるまでの流れ、半減期を使った残りの量の計算方法、飲み物ごとに目安の量まで減るのにかかる時間、何杯か飲んだときに夜まで積み重なるしくみを、具体的な数値でまとめます。

記事を読む →