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サイコンのタイヤ周長の設定値|700×25C・28Cの周長一覧と実測のやり方

サイクルコンピューター(サイコン)やスピードセンサーを付けると、最初に聞かれるのが「タイヤ周長(mm)」です。ここがずれていると、速度も走行距離も同じ割合で狂い続けます。この記事では、タイヤ周長が速度表示にどう効くのか、タイヤ側面の ETRTO(28-622 のような数字)の読み方と周長の計算式、700×23C〜45C・650B・26インチ・20インチ・ママチャリの周長一覧、メーカーの表と数 mm 違う理由、いちばん正確な実測(ロールアウト)の手順、ずれたときの誤差の大きさまでを、具体的な数字でまとめます。

タイヤ周長は「速度と距離の物差し」

ホイールやハブに付けるスピードセンサーが数えているのは、タイヤが何回転したかだけです。サイコンはその回転数に、設定されたタイヤ周長(タイヤが 1 回転して進む距離)を掛けて距離を出し、時間で割って速度を出しています。つまり周長の設定値は、速度と距離を測る物差しそのものです。

  • 走行距離 = タイヤの回転数 × タイヤ周長
  • 速度 = 1 秒あたりの回転数 × タイヤ周長 × 3.6(mm を使うときは ÷ 1000 も)
  • 周長が 1% 短く設定されていると、速度も距離も 1% 少なく表示される

1% と聞くと小さく感じますが、100km のロングライドなら 1km、年間 5,000km 走る人なら 50km の差になります。ストラバや練習記録で前回のタイムと比べたり、メンテナンスの目安(チェーン交換は 3,000〜5,000km など)を距離で管理したりするなら、最初に一度きちんと合わせておく価値があります。

タイヤの側面の ETRTO(28-622)の読み方

タイヤの側面には「700×28C」のような呼び方とは別に、「28-622」のような数字が書かれています。これが ETRTO(エトルト)表記で、前がタイヤの幅(mm)、後ろがビード座径(タイヤがリムにはまる部分の直径、mm)です。呼び方は国やメーカーで揺れますが、ETRTO は寸法そのものなので、周長を計算するときはこちらを使います。

呼び方ビード座径よく使われる車種
700C(28インチ・29er)622mmロードバイク・クロスバイク・グラベル・29インチ MTB
650B(27.5インチ)584mmグラベル・27.5インチ MTB・ランドナー
26インチ(MTB・HE 規格)559mm26インチ MTB・小径ではないビーチクルーザー
27インチ(WO 規格)630mmママチャリ・シティサイクル(27×1-3/8)
26インチ(WO 規格)590mmママチャリ・シティサイクル(26×1-3/8)
20インチ(451)451mmスポーツ系ミニベロ(20×1-1/8 など)
20インチ(406)406mm折りたたみ・ミニベロ・BMX・子ども車
16インチ(349)349mm小型の折りたたみ自転車

注意したいのは、同じ「26インチ」でも MTB(559)とママチャリ(590)ではビード座径が 31mm も違い、「20インチ」も 406 と 451 の 2 種類があることです。インチの数字だけで周長を選ぶと 5% 以上ずれることもあるので、必ず側面の ETRTO の後ろの数字を確かめてください。インチ表記の由来はインチをcmに換算|自転車のサイズの読み方でも触れています。

周長の計算式は「π ×(ビード座径 + 幅 × 2)」

タイヤの外径は、ビード座径にタイヤの高さを上下 2 つ分足したものです。ロードやクロスバイクのタイヤは断面がほぼ円なので、高さはだいたい幅と同じと考えられます。そこで外径 ≒ ビード座径 + 幅 × 2 とし、円周率を掛ければ周長の目安が出ます。

  1. 1

    ETRTO を読む

    700×28C のタイヤなら側面に「28-622」とあります。幅 28mm、ビード座径 622mm です。

  2. 2

    外径を出す

    622 + 28 × 2 = 678mm。これがタイヤの外側の直径の目安です。

  3. 3

    円周率を掛ける

    678 × 3.1416 ≒ 2130mm。サイコンには 2130 と入れます。

この式は、タイヤの幅が太くなるほど周長が長くなることも教えてくれます。幅が 1mm 増えると外径は 2mm、周長は約 6.3mm 長くなります。25C から 28C に替えると周長は 19mm、比率にして約 0.9% 長くなるので、タイヤを替えたら周長の設定も忘れずに更新しましょう。

タイヤ周長の一覧(ETRTO からの計算値)

π ×(ビード座径 + 幅 × 2)で計算した周長です。サイコンの初期設定にはこの値を入れ、気になる人は次の章の実測で微調整してください。

タイヤETRTO周長(計算値)
700×23C23-6222099mm
700×25C25-6222111mm
700×28C28-6222130mm
700×30C30-6222143mm
700×32C32-6222155mm
700×35C35-6222174mm
700×38C38-6222193mm
700×40C40-6222205mm
700×45C45-6222237mm
650×47B(27.5×1.85)47-5842130mm
27.5×2.256-5842187mm
29×2.256-6222306mm
26×1.95(MTB)50-5592070mm
26×1-3/8(ママチャリ)37-5902086mm
27×1-3/8(ママチャリ)37-6302212mm
20×1-1/828-4511593mm
20×1.3535-4061495mm
20×1.9550-4061590mm
16×1-3/835-3491316mm

面白いのは、650×47B と 700×28C がどちらも約 2130mm になることです。グラベルロードの「650B に太いタイヤ」は、外径を 700C のロードタイヤに近づけてハンドリングを変えないための組み合わせだということが、周長からも読み取れます。

メーカーの表と数 mm 違うのはなぜ?

サイコンの説明書やメーカーのサイトにある周長表では、700×25C が 2105mm 前後、700×28C が 2136mm 前後のように、上の計算値と数 mm 違う値が載っていることがあります。どちらかが間違っているわけではなく、実際のタイヤ周長が次のような理由で変わるためです。

  • 表示幅と実際の幅の差:同じ「28C」でも、リムの内幅が広いとタイヤは 1〜3mm 太くふくらむ。19C リムと 23C リムでは周長が数 mm 変わる
  • 銘柄ごとの差:ケーシングやトレッドの厚み、断面形状がメーカーごとに違い、同じ表記でも外径がそろわない
  • 空気圧と体重:乗車するとタイヤの接地部分がつぶれ、実際に進む距離は計算値より 0.5〜1% ほど短くなりやすい
  • 摩耗:使い込んでトレッドが減ると、そのぶん周長も短くなる

誤差の大きさで言えば、計算値と表の差は 0.3% 前後です。体感ではまず分かりませんし、30km/h で 0.1km/h 程度の差です。ただし、ほかの人とデータを比べたい、GPS の記録と合わせたいといった目的があるなら、自分のタイヤ・空気圧・体重で測った実測値がいちばん正確です。

いちばん正確な実測(ロールアウト)の手順

ロールアウトは、実際にタイヤを転がして 1 回転の距離を測る方法です。メジャーとマスキングテープかチョークがあれば 5 分でできます。1 回転だけ測ると 1〜2mm の読み間違いがそのまま誤差になるので、何回転かまとめて測って回転数で割るのがコツです。

  1. 1

    いつも走る空気圧に合わせる

    ふだん走る空気圧まで入れます。空気圧が下がった状態で測ると周長が短く出ます。

  2. 2

    バルブを真下にして床に印をつける

    スピードセンサーを付けた側のホイール(多くは前輪か後輪のハブ)のバルブが真下に来る位置で止め、床とタイヤの接地点にテープで印をつけます。

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    乗った状態でまっすぐ転がす

    できればまたがって体重をかけたまま、まっすぐ押して進めます。バルブが再び真下に来るまでを 1 回転とし、3〜5 回転させます。

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    距離を測って割る

    最初の印から最後の位置までをメジャーで測り、回転数で割ります。5 回転で 1065.0cm なら 10650mm ÷ 5 = 2130mm です。

周長がずれていると速度と距離はどれだけ狂う?

表示される速度と距離は、「設定した周長 ÷ 実際の周長」の割合でずれます。設定が短すぎれば遅く・短く、長すぎれば速く・長く表示されます。よくある設定ミスで、どのくらいの差になるかを並べました。

ずれよくある原因実速 30km/h の表示100km 走ったときの表示
−0.3%メーカー表と計算値の差約 29.9km/h約 99.7km
−0.9%25C の設定のまま 28C に交換約 29.7km/h約 99.1km
−1.5%23C の設定のまま 28C に交換約 29.6km/h約 98.5km
+1.2%32C の設定のまま 28C に交換約 30.4km/h約 101.2km
−6.1%20インチの 451 に 406(20×1.35)の値を設定約 28.2km/h約 93.9km

タイヤを替えたのに周長を変え忘れる、20インチの 406 と 451 を取り違えるといったミスは意外と多いので、タイヤを交換したら一度は設定画面を確認してみてください。周長は速度だけでなく、ギア比から計算する「ケイデンス 90rpm で何 km/h 出るか」にも同じ割合で効きます。50×17 のギアを 90rpm で回したときの速度は、25C(2111mm)なら 33.5km/h、28C(2130mm)なら 33.8km/h です。

周長が決まったら次に調べたいこと

よくある質問

700×25C のタイヤ周長は何 mm ですか?
ETRTO(25-622)からの計算値は約 2111mm です。メーカーの表では 2105mm 前後が載っていることが多く、差は 0.3% ほどです。正確に合わせたいときは、乗車状態でタイヤを転がして測るロールアウトで実測してください。
700×28C の周長はいくつに設定すればいいですか?
計算値は約 2130mm(π ×(622 + 28 × 2))です。リム幅が広いホイールではタイヤが太くふくらむため、実測すると 2130〜2140mm 程度になることもあります。
タイヤ周長の計算式を教えてください。
周長 ≒ π ×(ビード座径 + タイヤ幅 × 2)です。タイヤ側面の ETRTO 表記「28-622」なら、3.1416 ×(622 + 56)≒ 2130mm になります。
タイヤ周長の設定が違うと何が困りますか?
速度と走行距離が同じ割合でずれます。1% ずれていると 100km で 1km の差です。25C の設定のまま 28C に替えると、実際より約 0.9% 遅く・短く表示されます。
ママチャリの 26インチと MTB の 26インチは同じ周長ですか?
違います。ママチャリ(WO 規格)はビード座径 590mm、MTB(HE 規格)は 559mm です。26×1-3/8 の周長は約 2086mm、26×1.95 は約 2070mm と、太さも違うため数値が変わります。必ずタイヤ側面の ETRTO を確認してください。

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