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かぶせ蓋の箱の作り方|蓋は身より何ミリ大きく? 寸法の計算式とすき間・蓋の深さの決め方

身(下の箱)に一回り大きい蓋をかぶせる「かぶせ蓋」の箱は、ギフトボックスやアクセサリーケースの定番です。ただ、いざ手作りすると「蓋がきつくて入らない」「ぶかぶかで傾く」となりがちで、その原因はほとんどが蓋の大きさの決め方にあります。この記事では、蓋を身より何ミリ大きくすればよいかの計算式と、紙の厚みごとの早見表、すき間(ゆとり)の決め方、浅い蓋・深い蓋(天地蓋)の高さの目安、身と蓋の展開図の形と大きさ、組み立て方、きつい・ゆるいときの直し方までをまとめます。

かぶせ蓋の箱とは?身と蓋でできた2つの部品

かぶせ蓋の箱は、底と 4 つの壁でできたトレー型の「身」と、同じ形で一回り大きい「蓋」の 2 つの部品でできています。蓋を上からかぶせて閉じるので、差し込み式のキャラメル箱より開け閉めがしやすく、見た目も高級感が出ます。蓋の深さで呼び方が変わり、身の一部だけを覆う浅い蓋が一般的なかぶせ蓋、身の高さと同じくらいまで覆う深い蓋は「天地蓋(てんちぶた)」と呼ばれます。

  • 浅い蓋:身の高さの 3 分の 1 くらい。開けやすく、蓋の紙も少なくて済む。アクセサリーやお菓子のギフト箱に。
  • 深い蓋(天地蓋):身と同じ高さ。閉じると継ぎ目が下にきて 1 つの箱に見える。贈答品や大事な物の保管に。
  • 中くらいの蓋:身の半分前後。持ち上げたときに身がすっぽ抜けにくい。

どの深さでも、蓋の幅と奥行の決め方は同じです。大事なのは「身の内寸」ではなく「身の外寸」に合わせて蓋を作ることです。

蓋は身より何ミリ大きくする? 計算式

蓋の内側には身がまるごと入るので、蓋の内寸は身の外寸より少し大きくなければいけません。身の外寸は、内寸に両側の壁の紙の厚み(厚み×2)を足した大きさです。そこにすき間(ゆとり)を足したものが、蓋の内寸になります。

紙厚み蓋の内寸(身 60×60mm・すき間 1mm)身の内寸より
コピー用紙0.1mm61.2mm+1.2mm
画用紙0.2mm61.4mm+1.4mm
ケント紙0.25mm61.5mm+1.5mm
厚口の画用紙0.35mm61.7mm+1.7mm
工作用紙0.45mm61.9mm+1.9mm

表のとおり、「蓋は身より 1.5〜2mm 大きく」という目安は、ほとんどの紙ですき間 1mm のときの計算結果と一致します。逆に「1mm 大きく」だけで作ると、厚口の画用紙や工作用紙ではすき間が 0.3〜0.1mm しか残らず、ほぼ入らなくなります。内寸・外寸・面の寸法の関係は箱の展開図の書き方|内寸・外寸の決め方と紙の厚みを足す寸法計算で図解しています。

すき間(ゆとり)の決め方

すき間閉めたときの感じ向いている場面
0.5mmかなりきつめ。蓋を持つと身ごと持ち上がる薄い紙で精度よく作れたとき・すぐ開かないようにしたいとき
1mmすっと入って、逆さにしても落ちにくいまず最初に試す標準の値
1.5mm軽く入る。少し遊びがある厚口の画用紙・工作用紙、角がやや丸くなる紙
2mmゆるめ。蓋を振ると少し動く身や蓋に包装紙・布を貼る、湿気の多い場所で使う

すき間は 1mm から始めて、試作して合わせるのが確実です。手作りの箱は、筋入れの位置や折り方で 0.2〜0.3mm くらいは簡単にずれます。きつければ 0.5mm 大きく、ゆるければ 0.5mm 小さくして作り直すと、2 回目でほぼ思いどおりになります。

蓋の深さ(高さ)の目安

浅い蓋は身の高さの 3 分の 1 が見た目のバランスがよく、開けやすい深さです。ただし、低すぎると蓋がずれやすく、壁を折るのも難しくなるので、最低でも 8mm はとるのがおすすめです。身の高さが 30mm なら蓋は 10mm、18mm なら 8mm、90mm なら 30mm が目安になります。

天地蓋にする場合は、蓋の高さを身と同じにします。閉じたときに蓋の縁が机に当たって身が少し浮くのが気になるなら、蓋を身より 0.5〜1mm 低くします。深い蓋は抜くときに中の空気が抜けにくく、ゆっくりしか開かないことがありますが、これはすき間がちょうどよい証拠でもあります。

身と蓋の展開図の形と大きさ

身も蓋も、真ん中の底(蓋なら天面)の四方に壁がついた十字形の展開図になります。前後の壁の両端に台形ののりしろをつけ、それを横の壁の内側に貼って角を作ります。のりしろが 4 か所あるので、角が開きにくく丈夫に仕上がります。

部品内寸展開図の大きさ例:アクセサリーの箱(身 60×60×30mm)
身W × D × H横(W+t)+(H+t)×2、縦(D+t)+(H+t)×2120.8 × 120.8mm
蓋(浅い)61.5 × 61.5 × 10mm同じ式に蓋の内寸を入れる(壁がのりしろより低ければ横はのりしろ×2)82.3 × 82.3mm

このアクセサリーの箱は、身と蓋を A4 1 枚に並べて印刷できます。同じ形のまま大きくすると、A4 1 枚に身と蓋を並べられるのは内寸 83×83×41mm までです。L 判の写真(89×127mm)を入れる 92×130×40mm の箱になると、身の展開図だけで 172.8×210.8mm あるので A4 では 2 枚に分かれ、1 枚にまとめるなら A3 を使います。

組み立て方と、きつい・ゆるいときの直し方

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    身と蓋を切り抜く

    実線をカッターで切ります。のりしろの台形の斜めの辺もていねいに切ると、角がきれいに合います。

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    折り線に筋を入れて壁を立てる

    定規を当てて点線をなぞり、印刷面が外側になるよう壁を 90 度に折り上げます。

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    のりしろを横の壁の内側に貼る

    前後の壁の台形ののりしろを内側に折り、横の壁の内側に貼ります。乾くまで 4 つの角をクリップで挟むと直角が保てます。

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    蓋も同じように組み立て、身にかぶせる

    かぶせたときに 4 つの角が同時に入るか確かめます。1 か所だけ引っかかるなら、その角の折り線が外にずれています。

  • 全体にきつい:すき間を 0.5mm 大きくして蓋だけ作り直す。紙の厚みを実際より薄く入れていないかも確かめる。
  • 全体にゆるい:すき間を 0.5mm 小さくする。蓋の内側の角に細い紙を貼って詰める方法もある。
  • 1 方向だけきつい:その向きの壁の折り線が内側にずれている。筋入れを線の真上に当て直す。
  • 蓋が斜めに傾く:蓋が浅すぎるか、身の壁が外に開いている。蓋を深くするか、身の角を貼り直す。

箱の展開図メーカーで「かぶせ蓋の箱」を選ぶと、紙の種類とすき間から蓋の寸法を自動で計算し、「身の内寸より◯mm 大きく」と表示したうえで身と蓋の展開図を並べます。引き出し箱の外箱(スリーブ)も同じ考え方で大きくするので、あわせて引き出し箱(マッチ箱)の作り方も参考にしてください。蓋のないラッピング向きの箱なら、のりしろ 1 か所で作れるピローボックスも手軽です。

よくある質問

かぶせ蓋は身より何ミリ大きくすればいいですか?
蓋の内寸を「身の内寸+紙の厚み×2+すき間」にします。ケント紙(0.25mm)ですき間 1mm なら、身の内寸より 1.5mm 大きく、工作用紙(0.45mm)なら 1.9mm 大きくするのが目安です。幅と奥行の両方に同じだけ足します。
蓋の深さはどれくらいがいいですか?
浅い蓋なら身の高さの 3 分の 1、ただし最低 8mm が目安です。身の高さが 30mm なら 10mm です。継ぎ目を下にしたい天地蓋なら、蓋の高さを身と同じか 0.5〜1mm 低くします。
手作りの箱の蓋がきつくて閉まりません
紙の厚みを計算に入れていないか、すき間が足りないことがほとんどです。すき間を 0.5mm 大きくして蓋だけ作り直してください。1 方向だけきつい場合は、その向きの折り線が線からずれていないか確かめます。
天地蓋とかぶせ蓋の違いは何ですか?
どちらも身に蓋をかぶせる箱で、蓋が浅いものをかぶせ蓋、身と同じくらい深いものを天地蓋と呼ぶことが多いです。蓋の幅と奥行の計算はどちらも同じで、違うのは蓋の高さだけです。
かぶせ蓋の箱はA4 1枚で作れますか?
身と蓋を並べるので、A4 1 枚に収まるのは立方体なら一辺約 59mm(浅い蓋の場合)、アクセサリー箱のような平たい形なら内寸 83×83×41mm くらいまでです。それより大きいときは、身と蓋を別々の紙に印刷するか A3 を使います。

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