視力20/20は日本の視力でいくつ?小数視力・6/6・logMARの換算表と計算方法
海外ドラマや英語の記事で見る「20/20 vision」、イギリスの「6/6」、論文や眼科の記録にある「logMAR 0.1」。どれも視力の書き方ですが、日本の「1.0」「0.5」とは見た目がまったく違うので、いくつにあたるのか分かりにくいものです。この記事では、20/20 は日本の視力でいくつか、分数視力・logMAR と小数視力の換算表、自分で換算する計算式、それぞれの書き方が生まれた理由、そして混同されやすい「視力」と「度数(D)」の違いまでをまとめます。
20/20 は日本の視力で 1.0
結論から言うと、アメリカ式の 20/20 も、イギリス式の 6/6 も、日本の小数視力の 1.0 と同じです。「20/20」は「20 フィート(約 6m)の距離から、ふつうの視力の人が 20 フィートで見分けられる大きさが見分けられる」という意味で、分子が検査の距離、分母が「ふつうの視力の人ならその大きさを見分けられる距離」を表しています。
たとえば 20/40 は「ふつうの人が 40 フィート離れても見える大きさを、20 フィートまで近づかないと見分けられない」という意味で、日本の 0.5 にあたります。分母が大きいほど視力は低く、20/200 は 0.1 です。反対に 20/15 や 20/10 のように分母が 20 より小さければ、1.0 よりよい視力(約 1.3、2.0)です。
小数視力・分数視力・logMAR の換算表
日本の視力表に並ぶ 0.1〜2.0 の段を、米国式(20/◯ フィート)・英国式(6/◯ メートル)・logMAR に換算しました。米国式の欄の括弧内は、海外の視力表に実際にある近い段です。
| 小数視力 | 米国式(20/◯) | 英国式(6/◯) | logMAR | 学校の判定 |
|---|---|---|---|---|
| 2.0 | 20/10 | 6/3 | -0.30 | A |
| 1.5 | 20/13 | 6/4 | -0.18 | A |
| 1.2 | 20/17(20/15〜20/20) | 6/5 | -0.08 | A |
| 1.0 | 20/20 | 6/6 | 0.00 | A |
| 0.9 | 20/22 | 6/6.7 | 0.05 | B |
| 0.8 | 20/25 | 6/7.5 | 0.10 | B |
| 0.7 | 20/29(20/30) | 6/8.6 | 0.15 | B |
| 0.6 | 20/33(20/30〜20/40) | 6/10 | 0.22 | C |
| 0.5 | 20/40 | 6/12 | 0.30 | C |
| 0.4 | 20/50 | 6/15 | 0.40 | C |
| 0.3 | 20/67(20/70) | 6/20 | 0.52 | C |
| 0.2 | 20/100 | 6/30 | 0.70 | D |
| 0.1 | 20/200 | 6/60 | 1.00 | D |
表にない値は、上の式か次の logMAR の式で求められます。視力検査(ランドルト環)ツールでは、測った結果を小数視力・logMAR・米国式・学校の A〜D 判定で並べて表示し、「換算表・基準」タブで同じ表を見ることもできます。学校の判定の意味は学校の視力検査のA・B・C・D判定とは?で解説しています。
logMAR とは:視力を「足し算・平均」できる形にした値
logMAR は「最小分離角(MAR:見分けられるいちばん小さな視角を分で表したもの)の常用対数」です。視力 1.0 は視角 1 分なので log10(1) = 0.0、視力 0.1 は 10 分なので log10(10) = 1.0 になります。小数視力からは「logMAR = −log10(小数視力)」で求められ、逆に「小数視力 = 10 の(−logMAR)乗」で戻せます。
- 数字が小さいほど視力がよい:0.0 が 1.0、マイナスなら 1.0 より上、プラスなら 1.0 より下。小数視力と向きが逆なので注意。
- 1 段の幅がそろっている:0.1 刻みで、見分けられる大きさがいつも約 1.26 倍ずつ変わる。小数視力の 0.1 と 0.2 の差(2 倍)と、1.0 と 1.1 の差(1.1 倍)のような不ぞろいがない。
- 平均が正しく取れる:小数視力の 0.1 と 1.0 を足して 2 で割った「0.55」には意味がないが、logMAR の 1.0 と 0.0 の平均 0.5 は小数視力の約 0.32 にあたり、見え方の真ん中を正しく表す。
こうした理由から、治療の効果を比べる臨床研究や論文では、視力を logMAR で書くのがふつうです。海外の研究で使われる ETDRS 視力表は、1 段に 5 文字が並び、1 文字読めるごとに logMAR が 0.02 よくなる仕組みで、「85 − 50 × logMAR」で何文字分の視力かを表す文字数スコアもよく使われます(logMAR 0.0 が 85 文字)。
国によって視力の書き方が違う理由
| 書き方 | 主な国・場面 | 考え方 |
|---|---|---|
| 小数視力(1.0・0.5) | 日本・韓国・ヨーロッパの一部 | 見分けられる視角の逆数。数字が大きいほどよい |
| 分数視力・フィート(20/20) | アメリカ | 検査距離 20 フィート ÷ ふつうの人が見える距離 |
| 分数視力・メートル(6/6) | イギリス・オーストラリアなど | 検査距離 6m ÷ ふつうの人が見える距離 |
| logMAR(0.0・0.3) | 臨床研究・論文 | 最小分離角の常用対数。数字が小さいほどよい |
分数視力は、19 世紀にオランダの眼科医スネレンが考えた「スネレン視力表」から広まった書き方です。日本では検査距離が 5m なので、「5/10」のような分数で書くこともできますが、ふつうは計算した結果の小数(0.5)だけを書きます。もとになっている「視角 1 分で 1.0」という考え方はどれも同じなので、上の式でいつでも換算できます。視角 1 分と環の大きさの関係はランドルト環の大きさと距離の計算で詳しく解説しています。
「視力」と「度数(D)」は別のもの
メガネやコンタクトの処方箋にある「−2.00」「S−1.50 C−0.75 Ax180」のような数字は視力ではなく、レンズの度数(ディオプター、D)です。度数は「どれだけピントがずれているか」を表し、視力は「どれだけ細かいものが見分けられるか」を表します。
| 項目 | 視力 | 度数(D) |
|---|---|---|
| 表すもの | 見分けられる細かさ | ピントのずれの大きさ(レンズの強さ) |
| 書き方の例 | 1.0・0.3・20/40 | S−2.00(近視)、S+1.50(遠視)、C−0.75(乱視) |
| よい・悪いの向き | 大きいほどよく見える | 0 に近いほどピントのずれが少ない |
| 測る場所 | 視力表・視力検査機 | 屈折検査の機械・レンズを入れ替える検査 |
近視が強いほど裸眼視力は下がる傾向がありますが、同じ −1.00D でも、乱視の有無や年齢、瞳の大きさによって裸眼視力は大きく変わります。「視力 0.3 なら度数は −◯」と一対一で換算することはできないので、メガネやコンタクトの度数は眼科や眼鏡店で測ってもらってください。
よくある質問
- 視力20/20は日本の視力でいくつですか?
- 1.0 です。20/20 は 20 フィート(約 6m)の距離で、ふつうの視力の人が 20 フィートで見分けられる大きさが見分けられるという意味で、日本の小数視力の 1.0 にあたります。小数視力 = 20 ÷ 分母 で換算できます。
- 20/40や20/200は日本の視力でいくつですか?
- 20/40 は 0.5、20/200 は 0.1 です。分母が大きいほど視力は低くなります。アメリカでは、矯正しても 20/200 以下の視力を法的な失明(legal blindness)の基準のひとつにしています。
- 6/6はどういう意味ですか?
- イギリスやオーストラリアなどで使われる、メートルで書いた分数視力です。6m の距離で、ふつうの人が 6m で見分けられる大きさが見分けられるという意味で、20/20 と同じく日本の 1.0 にあたります。6/12 は 0.5、6/60 は 0.1 です。
- logMARを小数視力に換算するには?
- 小数視力 = 10 の(−logMAR)乗 で計算します。logMAR 0.0 は 1.0、0.1 は約 0.8、0.3 は約 0.5、0.5 は約 0.32、1.0 は 0.1 です。逆に小数視力から logMAR を出すときは −log10(小数視力)です。
- 視力から近視の度数(D)は分かりますか?
- 一対一では分かりません。近視が強いほど裸眼視力は下がる傾向がありますが、乱視や年齢などで大きく変わります。度数は眼科や眼鏡店の屈折検査で測ってもらってください。
この記事で紹介したツール
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