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書類の保存期間一覧と起算日|帳簿・領収書は7年か10年か、いつから数えて今年は何年度分まで捨てられるか

「帳簿は 7 年保存」とよく言われますが、その 7 年が決算日から始まるのか、申告期限から始まるのかで、捨てられる日は 2 か月ずれます。さらに会社法では 10 年、欠損金がある年度は 10 年、個人事業主の請求書は 5 年、賃金台帳は 5 年(当分は 3 年)と、書類と法律ごとに年数も起算日も違います。この記事では、法人・個人事業主・労務と社会保険の書類の保存期間を一覧にし、それぞれいつから数えるか、期間の満了日の数え方、2026 年の時点でどの年度の分まで捨てられるかの早見表、電子データで保存するときの注意、捨てるときの手順までを、具体的な日付で解説します。

結論:保存期間は「何年」より「いつから」で間違える

書類の保存期間でよくある間違いは、年数ではなく数え始め(起算日)です。法人の帳簿や領収書の「7 年」は、法人税法で「確定申告書の提出期限の翌日から」と決まっています。決算日の翌日からではありません。3 月決算の会社なら申告期限は 5 月 31 日なので、2025 年 3 月期の書類は 2025 年 6 月 1 日から数えて 2032 年 5 月 31 日まで保存します。決算日から数えて 2032 年 3 月 31 日に捨てると、2 か月早すぎることになります。

  • 法人の帳簿・決算書類・領収書や請求書などの取引の書類:法人税法で 7 年。起算日は確定申告書の提出期限の翌日。欠損金の繰越控除を使う事業年度は 10 年。
  • 会社の会計帳簿と計算書類(貸借対照表・損益計算書など):会社法で 10 年。起算日は帳簿の閉鎖の時(計算書類は作成した時)。株式会社などは法人税法より長いこちらが基準になります。
  • 株主総会議事録・取締役会議事録:会社法で開催日から 10 年。
  • 個人事業主:翌年 3 月 15 日(確定申告期限)の翌日から、帳簿は 7 年、請求書・見積書・契約書などは 5 年。青色申告の領収書や通帳などは 7 年(前々年分の所得が 300 万円以下なら 5 年)。
  • 労働者名簿・賃金台帳・出勤簿など:労働基準法で 5 年。経過措置で当分の間は 3 年でよい。起算日は退職日や最後に記入した日など、書類ごとに違います。
  • 雇用保険は 4 年/2 年、健康保険・厚生年金は 2 年、労災保険は 3 年、健康診断個人票は 5 年、扶養控除等申告書は 7 年。

保存期間は「その日まで保存すれば法律上の義務は果たした」という最低限の期間です。期間が過ぎた書類を捨てる義務はありませんが、捨ててよい日を正しく知っておくと、倉庫や共有フォルダーが古い書類であふれるのを防げます。以下では、書類ごとの年数と起算日、満了日の数え方を順に見ていきます。

書類の保存期間一覧(法人・個人事業主・労務)

主な書類の保存期間と起算日、根拠になる法律を一覧にしました。同じ書類に複数の法律がかかるときは、長いほうまで保存します。

書類保存期間起算日法律
法人の帳簿(総勘定元帳・仕訳帳など)7 年(欠損金の年度は 10 年)確定申告書の提出期限の翌日法人税法
法人の会計帳簿10 年帳簿の閉鎖の時会社法 432 条
決算書類(貸借対照表・損益計算書・棚卸表)7 年(欠損金の年度は 10 年)確定申告書の提出期限の翌日法人税法
計算書類(会社法)10 年作成した時会社法 435 条
領収書・請求書・見積書・契約書・納品書など7 年(欠損金の年度は 10 年)確定申告書の提出期限の翌日法人税法
株主総会議事録10 年(支店は写しを 5 年)開催日会社法 318 条
取締役会議事録10 年開催日会社法 371 条
個人事業主の帳簿(青色・白色)7 年翌年 3 月 15 日の翌日所得税法
青色申告の決算関係書類(貸借対照表・損益計算書・棚卸表)7 年翌年 3 月 15 日の翌日所得税法
青色申告の領収書・預金通帳など(現金預金取引等関係書類)7 年(前々年分の所得 300 万円以下は 5 年)翌年 3 月 15 日の翌日所得税法
個人事業主の請求書・見積書・契約書・納品書など5 年翌年 3 月 15 日の翌日所得税法
労働者名簿5 年(当分 3 年)退職・解雇・死亡の日労働基準法 109 条
賃金台帳5 年(当分 3 年)最後に記入した日労働基準法 109 条
出勤簿・タイムカード5 年(当分 3 年)完結の日(最後に記入した日)労働基準法 109 条
雇入れ・退職に関する書類5 年(当分 3 年)退職・死亡の日労働基準法 109 条
年次有給休暇管理簿5 年(当分 3 年)その年の有給休暇を与えた期間が終わった日労働基準法施行規則
雇用保険の被保険者に関する書類4 年完結の日雇用保険法施行規則
雇用保険のその他の書類2 年完結の日雇用保険法施行規則
健康保険・厚生年金の書類2 年完結の日健康保険法・厚生年金保険法の施行規則
労災保険の書類3 年完結の日労災保険法施行規則
健康診断個人票(一般健診)5 年作成した日労働安全衛生規則
扶養控除等申告書7 年翌年 1 月 10 日の翌日所得税法施行規則

表の「起算日」は期間に数えはじめる基準の日です。法律の期間は、起算日がその日の途中から始まる場合は初日を数えず翌日から数えます(民法 140 条)。たとえば 2025 年 3 月 31 日に退職した人の労働者名簿は、4 月 1 日から数えて 5 年で 2030 年 3 月 31 日までです。法人税法と所得税法は「提出期限の翌日から」と翌日を起算日にしているので、提出期限の翌日をそのまま 1 日目として数えます。

起算日はどこか:決算日・申告期限・3 月 15 日

起算日は書類の持ち主と法律で決まります。法人の税金の書類は申告期限の翌日、会社法の書類は決算日の翌日、個人事業主は翌年の 3 月 16 日です。同じ「2025 年度の帳簿」でも、どの法律で数えるかによって保存期限がこれだけ違います。

書類(2025 年の分)数え始める日保存期限捨てられる日
3 月決算の法人の領収書(法人税法 7 年)2025 年 6 月 1 日2032 年 5 月 31 日2032 年 6 月 1 日
同じ年度で欠損金の繰越控除を使う場合(10 年)2025 年 6 月 1 日2035 年 5 月 31 日2035 年 6 月 1 日
3 月決算の会社の会計帳簿(会社法 10 年)2025 年 4 月 1 日2035 年 3 月 31 日2035 年 4 月 1 日
12 月決算の法人の領収書(法人税法 7 年)2026 年 3 月 1 日2033 年 2 月 28 日2033 年 3 月 1 日
個人事業主の 2025 年分の帳簿(7 年)2026 年 3 月 16 日2033 年 3 月 15 日2033 年 3 月 16 日
個人事業主の 2025 年分の請求書(5 年)2026 年 3 月 16 日2031 年 3 月 15 日2031 年 3 月 16 日

表の「2025 年の分」は、法人なら 2025 年に終わった事業年度(3 月決算なら 2024 年 4 月〜2025 年 3 月)、個人事業主なら 2025 年 1 月〜12 月の分です。3 月決算の会社では、法人税法の 7 年(2032 年 5 月 31 日)よりも会社法の 10 年(2035 年 3 月 31 日)のほうが長いので、会計帳簿は 2035 年 3 月 31 日まで残します。欠損金がある年度だけは法人税法の 10 年のほうが 2 か月長くなり、2035 年 5 月 31 日までです。

法人の申告期限は、事業年度が終わった日の翌日から 2 か月です。決算月ごとの申告期限は次のとおりで、保存期間はこの翌日から数えます。

決算月申告期限(延長なし)7 年の保存期限(2025 年に終わった年度)
3 月5 月 31 日2032 年 5 月 31 日
6 月8 月 31 日2032 年 8 月 31 日
9 月11 月 30 日2032 年 11 月 30 日
12 月翌年 2 月末日2033 年 2 月 28 日

法人の書類:7 年・10 年のどちらを守るか

法人の書類には、税金の調査に備える法人税法と、会社の財産の記録を残させる会社法の 2 つがかかります。どちらか一方だけ守ればよいわけではなく、両方を満たす長いほうの期間が実際の保存期間です。

  • 法人税法:帳簿と、取引に関して作ったり受け取ったりした書類(決算書類・領収書・請求書・見積書・契約書・納品書など)を、申告期限の翌日から 7 年。
  • 欠損金がある事業年度:2018 年 4 月 1 日以後に始まった事業年度で赤字(欠損金)が出て、それを後の年度に繰り越して所得から差し引く場合、その年度の帳簿書類は 10 年。繰越控除できる期間が 10 年なので、税務署が赤字の中身を確かめられるように同じ長さにそろえています。
  • 会社法:株式会社などは、会計帳簿と「事業に関する重要な資料」を帳簿の閉鎖の時から 10 年、計算書類と附属明細書を作成した時から 10 年。

会社法の「事業に関する重要な資料」に何が入るかは条文に列挙されていません。契約書、株式や不動産の取得の書類、大きな取引の請求書や領収書など、会計帳簿の記録を裏づける資料は 10 年残しておく会社が多いのはこのためです。日々の細かい領収書まで 10 年残すかは会社の判断ですが、迷ったら長いほうに合わせるのが安全です。

事業年度(3 月決算・延長なし)法人税法 7 年欠損金の年度 10 年会社法 10 年
2025 年 3 月期2032 年 5 月 31 日2035 年 5 月 31 日2035 年 3 月 31 日
2024 年 3 月期2031 年 5 月 31 日2034 年 5 月 31 日2034 年 3 月 31 日
2023 年 3 月期2030 年 5 月 31 日2033 年 5 月 31 日2033 年 3 月 31 日
2022 年 3 月期2029 年 5 月 31 日2032 年 5 月 31 日2032 年 3 月 31 日
2021 年 3 月期2028 年 5 月 31 日2031 年 5 月 31 日2031 年 3 月 31 日
2020 年 3 月期2027 年 5 月 31 日2030 年 5 月 31 日2030 年 3 月 31 日
2019 年 3 月期2026 年 5 月 31 日2029 年 5 月 31 日2029 年 3 月 31 日

株主総会議事録と取締役会議事録は、会社法で開催日から 10 年、本店に備え置きます。2025 年 6 月 27 日に開いた定時株主総会の議事録なら、翌日から数えて 2035 年 6 月 27 日までです。株主総会議事録は支店にも写しを 5 年置く決まりがありますが、議事録を電子で作って支店でも閲覧できるようにしている場合などは不要です。定款・株主名簿・登記の書類のように、期間の決まりがなく会社が続く限り持っておく書類もあります。

個人事業主の書類:7 年と 5 年の分かれ目

個人事業主の保存期間は、所得税法で青色申告と白色申告ごとに決まっています。起算日はどちらも、その年分の確定申告書の提出期限(翌年 3 月 15 日)の翌日です。

書類青色申告白色申告
帳簿(仕訳帳・総勘定元帳・現金出納帳・売掛帳・固定資産台帳など)7 年7 年(法定の帳簿)
決算関係書類(貸借対照表・損益計算書・棚卸表など)7 年5 年
現金預金取引等関係書類(領収書・預金通帳・借用証など)7 年(前々年分の所得 300 万円以下は 5 年)5 年
その他の書類(請求書・見積書・契約書・納品書・送り状など)5 年5 年

「領収書は何年?」と聞かれたら、青色申告なら原則 7 年、白色申告なら 5 年と答えるのが正確です。青色申告で 5 年に短くできるのは、前々年分の事業所得と不動産所得の合計が 300 万円以下の人の現金預金取引等関係書類だけです。2025 年分の書類なら、2023 年分の所得で判断します。

年分7 年の書類の保存期限5 年の書類の保存期限
2025 年分2033 年 3 月 15 日2031 年 3 月 15 日
2024 年分2032 年 3 月 15 日2030 年 3 月 15 日
2023 年分2031 年 3 月 15 日2029 年 3 月 15 日
2022 年分2030 年 3 月 15 日2028 年 3 月 15 日
2021 年分2029 年 3 月 15 日2027 年 3 月 15 日
2020 年分2028 年 3 月 15 日2026 年 3 月 15 日
2019 年分2027 年 3 月 15 日2025 年 3 月 15 日
2018 年分2026 年 3 月 15 日2024 年 3 月 15 日

表のとおり、個人事業主は毎年 3 月 16 日に 1 年分ずつ捨てられる書類が増えます。2026 年 3 月 16 日以後は、7 年の書類は 2018 年分まで、5 年の書類は 2020 年分まで捨てられます。ただし、消費税の課税事業者のインボイスは 7 年、固定資産を売ったときの取得費の証拠になる購入時の書類(不動産の売買契約書など)は、売るまで持っておかないと税金の計算で不利になるので、年数で一律に捨てないようにしてください。

労務・社会保険の書類:5 年(当分 3 年)と起算日の違い

従業員を雇っている会社や個人事業主は、労働基準法で労働者名簿・賃金台帳・出勤簿などの保存が義務になっています。2020 年 4 月の改正で、保存期間は 3 年から 5 年に延びましたが、経過措置で「当分の間は 3 年」とされています。罰則の対象になるのは 3 年を過ぎる前に捨てた場合ですが、未払い残業代を請求できる期間(賃金請求権の時効)も 5 年(当分 3 年)なので、5 年残しておくと安心です。

書類起算日例:2025 年 3 月 31 日が起算のもとの日5 年なら3 年なら
労働者名簿退職・解雇・死亡の日2025 年 3 月 31 日に退職2030 年 3 月 31 日2028 年 3 月 31 日
賃金台帳最後に記入した日2025 年 3 月 31 日に最後の記入2030 年 3 月 31 日2028 年 3 月 31 日
出勤簿・タイムカード完結の日2025 年 3 月 31 日に完結2030 年 3 月 31 日2028 年 3 月 31 日
雇入れ・退職の書類退職・死亡の日2025 年 3 月 31 日に退職2030 年 3 月 31 日2028 年 3 月 31 日

賃金台帳や出勤簿のように毎月書き足していく書類は、最後に記入した日(その書類が完結した日)から数えるので、在籍中の人の書類はまだ数え始めてもいません。賃金の支払期日が最後の記入の日より後になる場合は、その支払期日から数えます。退職した人の書類だけを、退職日を起点に年ごとにまとめておくと、捨てる時期が分かりやすくなります。

社会保険などの書類保存期間例:2025 年 3 月 31 日に完結
雇用保険の被保険者に関する書類(資格取得・喪失の届の控えなど)4 年2029 年 3 月 31 日まで
雇用保険のその他の書類2 年2027 年 3 月 31 日まで
健康保険・厚生年金保険の書類2 年2027 年 3 月 31 日まで
労災保険の書類3 年2028 年 3 月 31 日まで
健康診断個人票(一般健康診断)5 年2030 年 3 月 31 日まで(作成日から)

有害な業務の特殊健康診断は、一般の健康診断より長い期間が決まっています。じん肺健康診断は 7 年、電離放射線健康診断は 30 年、石綿健康診断は業務に従事しなくなった日から 40 年などです。年次有給休暇管理簿は、その年の有給休暇を与えた 1 年の期間が終わってから 5 年(当分 3 年)で、管理簿の作り方や年 5 日の取得義務は有給休暇の年 5 日取得義務で解説しています。

早見表:2026 年に捨てられるのは何年度の分までか

保存期限を過ぎた日から捨てられます。2026 年の時点で、どの年度の分まで捨てられるかをまとめました。法人は申告期限の延長がない場合です。

書類2026 年に捨てられるようになる日その日から捨てられる分
3 月決算の法人:法人税法 7 年の書類2026 年 6 月 1 日2019 年 3 月期まで
3 月決算の法人:欠損金がある年度(10 年)2026 年 6 月 1 日2016 年 3 月期まで
3 月決算の会社:会社法 10 年の会計帳簿・計算書類2026 年 4 月 1 日2016 年 3 月期まで
12 月決算の法人:法人税法 7 年の書類2026 年 3 月 1 日2018 年 12 月期まで
12 月決算の会社:会社法 10 年の会計帳簿2026 年 1 月 1 日2015 年 12 月期まで
個人事業主:7 年の書類2026 年 3 月 16 日2018 年分まで
個人事業主:5 年の書類2026 年 3 月 16 日2020 年分まで

3 月決算の会社では、法人税法だけを見れば 2019 年 3 月期の書類まで捨てられますが、会計帳簿と計算書類は会社法の 10 年がかかるので 2016 年 3 月期までしか捨てられません。「7 年たったから全部捨てる」と帳簿まで捨ててしまわないように、帳簿と取引の書類を分けて箱詰めしておくと間違いが減ります。2017 年 3 月期の会計帳簿は、2027 年 3 月 31 日に会社法の 10 年が満了し、2027 年 4 月 1 日から捨てられます。

決算月が違う会社や、申告期限を延長している会社は、ツールの「今年捨てられる年度」タブで決算月と延長の月数を選ぶと、事業年度ごとの 7 年・10 年・会社法 10 年の保存期限と、今日の時点で捨てられるいちばん新しい年度を一覧にできます。

満了日の数え方:応当日の前日・月末・休日

年数で決まった期間は、民法 143 条の決まりで、最後の年の起算日に当たる日(応当日)の前日に満了します。2025 年 6 月 1 日から数える 7 年なら、2032 年 6 月 1 日の前日の 2032 年 5 月 31 日が満了日で、その日の終わりまで保存すれば義務を果たしたことになります。

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    起算日を決める

    法人税法は申告期限の翌日、所得税法は翌年 3 月 16 日、会社法や労働基準法は決算日や退職日などの翌日(初日不算入)を 1 日目にします。

  2. 2

    年数を足して応当日を出す

    起算日の年に保存年数を足した年の、同じ月日が応当日です。2025 年 4 月 1 日から 10 年なら 2035 年 4 月 1 日。

  3. 3

    応当日の前日が満了日

    2035 年 4 月 1 日の前日の 2035 年 3 月 31 日が満了日(保存期限)です。翌日の 4 月 1 日から捨てられます。

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    応当日が無いときは月末

    最後の年にその日付が無い場合(2 月 29 日など)は、その月の末日で満了します。

うるう年が絡むと日付が少しずれます。2024 年 2 月 29 日に最後の記入をした賃金台帳は、3 月 1 日から数えて 5 年で 2029 年 2 月 28 日まで、3 年なら 2027 年 2 月 28 日までです。12 月決算の法人の申告期限は翌年 2 月の末日なので、2023 年 12 月期の書類は 2024 年 2 月 29 日が申告期限、3 月 1 日から数えて 7 年で 2031 年 2 月 28 日まで保存します。

初日を数えない理由や、期限が休日に当たったときの考え方は、役所の届け出の期限でも同じです。転出届・転入届の 14 日の数え方や、営業日で数える期限の数え方は営業日の数え方もあわせて参考にしてください。

電子データ・スキャンで保存するときの期間

電子帳簿保存法で保存する場合も、保存期間は紙と同じです。法人なら 7 年(欠損金の年度は 10 年)、個人事業主なら 7 年または 5 年で、起算日も変わりません。電子化で変わるのは、保存のしかた(検索できるようにする、改ざんを防ぐ措置をとるなど)です。

  • 電子取引のデータ:メールで受け取った PDF の請求書、ネット通販の領収書、クラウドサービスでやりとりした見積書などは、2024 年 1 月から電子データのまま保存することが義務になっています。印刷して紙で保存するだけでは足りません。
  • スキャナ保存:紙で受け取った領収書をスキャンして保存すると、要件を満たせば紙の原本を捨てられます。データの保存期間は紙と同じ 7 年などです。
  • 会計ソフトの帳簿:最初から会計ソフトで作った帳簿は、電子のまま保存できます。ソフトを解約するとデータが見られなくなることがあるので、保存期間が過ぎるまでは書き出したデータを残しておきます。

電子データは場所を取らないため捨て忘れが起きにくい反面、いつまで残すかを決めないと際限なく増えます。フォルダーを「年度(事業年度・年分)」ごとに分け、フォルダー名に保存期限の年月を入れておくと、期限が来たフォルダーをまとめて消せます。

捨てるときの手順と、期間が過ぎても残したい書類

保存期限を過ぎた書類は捨ててかまいませんが、個人情報や取引先の情報が載っているものが多いので、捨て方にも注意が必要です。毎年決まった時期に、次の手順で処分すると漏れがありません。

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    年 1 回の処分日を決める

    3 月決算の会社なら申告期限の翌日の 6 月 1 日以後、個人事業主なら 3 月 16 日以後など、保存期限が切り替わった直後を処分日にします。

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    箱やフォルダーに保存期限を書く

    書類を年度ごとにまとめ、表に「2032 年 5 月 31 日まで保存」のように期限を書いておきます。会社法の 10 年がかかる帳簿は別の箱に分けます。

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    期限を過ぎた分だけ取り出す

    期限の日付を見て、その日を過ぎた箱だけを処分します。税務調査や裁判が続いている年度の分は、期限が過ぎていても残します。

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    溶解・裁断で処分し、記録を残す

    個人情報を含む書類は、溶解処理の業者やシュレッダーで処分します。業者に頼む場合は溶解証明書を受け取り、何年度の何を捨てたかを廃棄記録に残します。

  • 定款・株主名簿・登記の書類・規程類:保存期間の定めがなく、会社がある限り必要になる書類です。
  • 不動産や設備の購入契約書・領収書:売ったときの取得費や減価償却の根拠になるので、持っている間はずっと残します。
  • 訴訟や紛争が起きそうな取引の書類:契約上の請求権の時効(原則 5 年)を過ぎるまで残しておくと安心です。
  • 退職金・年金の計算に使う在籍の記録:退職金規程や企業年金の計算で、在籍期間の証明が後から必要になることがあります。

保存期間の一覧と処分の手順を「文書管理規程」としてまとめておくと、担当者が替わっても同じ基準で残す・捨てるを判断できます。規程を作るときは、この記事の一覧を土台に、法律より長く残したい自社の書類を書き足すのが手早い方法です。

ツールで自社の書類の保存期限を計算する

書類の保存期間 計算では、「法人」「個人事業主」「労務・社会保険」から書類を選び、決算日・年分・退職日などを入れると、法律ごとの保存期間と保存期限、捨てられる最初の日を表示します。法人は申告期限の延長(1〜4 か月)と、欠損金の繰越控除を使う年度かどうかも選べます。労働基準法の書類は、5 年と経過措置の 3 年の両方の期限が出ます。

  • 3 月決算の 2025 年 3 月期の帳簿:法人税法 7 年で 2032 年 5 月 31 日、会社法 10 年で 2035 年 3 月 31 日。長いほうの 2035 年 3 月 31 日が保存期限です。
  • 2025 年分の個人事業主の請求書:5 年で 2031 年 3 月 15 日。2031 年 3 月 16 日から捨てられます。
  • 2025 年 3 月 31 日に退職した人の労働者名簿:5 年で 2030 年 3 月 31 日、経過措置の 3 年なら 2028 年 3 月 31 日。

ツールの日付は、法令の期間と民法の数え方にそった目安です。申告期限が休日でずれた年、業種ごとの特別な決まり、税務調査や訴訟が続いている場合は期限が変わることがあるので、迷うときは税理士や社会保険労務士に確かめてください。

よくある質問

帳簿の 7 年は決算日から数えますか?
法人は決算日からではなく、確定申告書の提出期限の翌日から 7 年です。3 月決算(延長なし)なら申告期限は 5 月 31 日なので、2025 年 3 月期の帳簿書類は 2025 年 6 月 1 日から数えて 2032 年 5 月 31 日まで保存します。個人事業主は翌年 3 月 15 日の翌日から 7 年で、2025 年分なら 2033 年 3 月 15 日までです。
法人の領収書や請求書は 7 年と 10 年のどちらですか?
法人税法では 7 年(欠損金の繰越控除を使う事業年度は 10 年)です。会計帳簿と計算書類は会社法で 10 年なので、株式会社などはそちらが優先します。領収書や請求書は法人税法の 7 年が基本ですが、会社法の「事業に関する重要な資料」に当たる契約書などは 10 年残す会社が多いです。
個人事業主の領収書は何年保存すればいいですか?
青色申告なら 7 年(前々年分の所得が 300 万円以下なら 5 年)、白色申告なら 5 年です。どちらも翌年 3 月 15 日の翌日から数えるので、2025 年分の領収書は青色申告で 2033 年 3 月 15 日まで、白色申告で 2031 年 3 月 15 日までです。請求書・見積書・契約書は青色・白色とも 5 年です。
賃金台帳やタイムカードは 3 年と 5 年のどちらですか?
労働基準法では 5 年ですが、経過措置で当分の間は 3 年でよいとされています。未払い賃金を請求できる期間も 5 年(当分 3 年)なので、トラブルに備えて 5 年残しておくのが安全です。起算日は賃金台帳が最後に記入した日、タイムカードが完結の日、労働者名簿が退職日などです。
2026 年に捨てられるのは何年度の書類ですか?
3 月決算(延長なし)の法人なら、法人税法 7 年の書類は 2026 年 6 月 1 日から 2019 年 3 月期の分まで、会社法 10 年の会計帳簿・計算書類は 2026 年 4 月 1 日から 2016 年 3 月期の分までです。個人事業主は 2026 年 3 月 16 日から、7 年の書類が 2018 年分まで、5 年の書類が 2020 年分まで捨てられます。
電子データで保存すれば期間は短くなりますか?
短くなりません。電子帳簿保存法で保存する場合も、法人の 7 年(欠損金の年度は 10 年)、個人事業主の 7 年・5 年など、保存期間と起算日は紙と同じです。メールやネットで受け取った請求書・領収書などの電子取引のデータは、2024 年 1 月から電子のまま保存することが義務になっています。
保存期間を過ぎた書類は捨てなければいけませんか?
捨てる義務はありません。保存期間は最低限残す期間なので、それより長く持っていても問題はありません。ただし個人情報が載った書類を必要以上に持ち続けると漏えいの危険が増えるので、期限が過ぎたものは溶解や裁断で処分し、何を捨てたかの記録を残しておくのがおすすめです。

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